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受賞の水木しげるさん“妖怪パワー”に感謝

漫画家水木しげるさんの文化功労者選出を祝う着ぐるみの妖怪たち
漫画家水木しげるさんの文化功労者選出を祝う着ぐるみの妖怪たち
Photo By 共同

 政府は26日、2010年度の文化勲章をノーベル化学賞受賞が決まった有機合成化学の鈴木章(80)と根岸英一(75)両氏ら7人に贈ることを決めた。文化功労者には漫画家の水木しげる(88)、プロ野球ソフトバンク会長の王貞治(70)両氏ら17人を選んだ。

 ドラマ「ゲゲゲの女房」でも注目を浴びている水木さんは、妻の布枝さん(78)と一緒に会見。

 「年のせいか、ひとつも感激がない」「そういうこと(顕彰)に関心を持たずにやってきたので、今こうして囲まれていることが不思議です」。

 戦中に南方の激戦地ラバウルで爆撃を受け左腕を失い、部隊で1人だけ生き残った。戦争の悲惨さを漫画で伝えることがライフワークの1つ。戦地に散った戦友たちへの思いを通し「国」のあり方についても疑問を投げかけてきた。

 さまざまな思いがよぎるのか、照れなのか、喜びの言葉をはぐらかした水木さん。すかさず布枝さんが「精魂込めて描いてきた結果が認められ、最高にうれしいです」と代弁。

 「とても栄えあることなんですよ」と布枝さんが念を押すと、水木さんは「この上はないの?」。ドラマさながらの名夫婦ぶりに、会見は笑いに包まれた。

 「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」「河童(かっぱ)の三平」…。妖怪を描くときが一番楽しかったという。「仕事の2、3割は、妖怪がわたしの背中にくっついて仕上げてくれた。絶対にわたし1人の力ではない」。

 ドラマで描かれたように、復員後も下積みなど長い困窮時代を乗り越えてきた。「好きだから続いたが、働きすぎた。最近は怠けることが何より楽しい。今まで人より多く働いてきたからかな?人が働く時間に居眠りしたりするのがとても良いんです」と笑った。

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