民主労総、かぜ薬の広告に猛反発

「かぜで休暇を取るのは概念のない行為」

 全国民主労働組合総連盟(民主労総)が、東亜製薬のかぜ薬「パンピリンQ」の広告を問題視し、放送の中止を求めた。

 民主労総は、この薬のラジオコマーシャルに20秒ほど登場する、「社員側」と「管理職側」のシーンを問題視した。「社員側」のシーンは、あるバラエティー番組で流行した言葉をパロディー化し、「若者はかぜを引くこと自体が問題だよ。で、何、月次休暇? そんな、月次休暇を取るなんて、概念もないことを」と話すものだ。一方、「管理職側」のシーンでは、「かぜを引いたら、出勤しないで休んでいればいいけど、次の日に解雇されるかもしれないから、『パンピリンQ』を飲んだらいい」という会話が登場する。

 これに対し民主労総は、「東亜製薬の広告は、かぜで休暇を取ることを『概念のない行為』と決め付けた、きわめて不適切な内容だ」と批判した。また、「病気で休むことも解雇の理由になるという、誤った認識を広め、体調が悪くても薬を飲んで出勤せよという、搾取的な論理を擁護している」と主張した。

 さらに民主労総は、東亜製薬に対し、ラジオコマーシャルの放送を中止した上で、新聞広告を通じ国民に謝罪するよう求めた。

 これに対し、東亜製薬の関係者は、「コメディー的な表現にすぎず、民主労総が指摘したようなことを意図したものではない。コマーシャルの修正は検討しているが、放送の中止や謝罪広告の掲載は考えていない」と話した。

郭彰烈(クァク・チャンニョル)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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