厳しい船出覚悟…星野監督、具体的な順位は挙げず

　楽天の再建を託された星野新監督は、厳しい船出を覚悟している様子だった。「苦しいときの方が多いと思うが、こちらの頑張りで打破しないといけない」。目標を問われても、具体的な順位は挙げなかった。

　最下位からの浮上に向け、問題は山積だ。今季はチーム打率、総得点ともリーグ最低の貧打ぶりで、さらにエース岩隈がポスティングシステム（入札制度）を利用して米大リーグに移籍する見込み。上位争いをするには、投打にわたる大幅な底上げが必要だ。

　その状況を踏まえ、新監督は「おれの腕の見せどころ。それはいろんな方面で出せる」と息巻く。采配とともに編成面の手腕も期待されており、既に補強に向けフロントに複数の選手名を伝えている。「投手がいないと、長いペナントは難しい」と、駒不足な投手を優先する考えを示しもした。

　阪神の監督時代には金本や下柳、伊良部らを次々と獲得した。そんな大型補強を敢行するには、フロントの協力が不可欠だが…。三木谷球団会長は「できる限りバックアップしたい」と話す一方で「一部球団のように、無制限に資金をつぎ込むのは無理。高い選手を取れば活躍する、ということではない」とも。新監督の持つ理想に、球団がどこまで応えられるかが、鍵となりそうだ。

[ 2010年10月27日 20:17 ]