広島県の湯崎英彦知事と広島市の秋葉忠利市長は27日、広島市役所で会談した。秋葉市長は、開催基本計画案を公表した2020年夏季五輪の招致検討への協力を要請。湯崎知事は、県民の理解を得る重要性を指摘した上で「できることは協力したい」と応じた。
秋葉市長は、1千億円近い寄付金などを見込む財政計画などを伝えた後、「今後は中国地方を含めた地域全体の対応が必要。キーは広島県になる」と県市の連携の必要性を強調した。湯崎知事は「計画案は斬新なアイデアが盛り込まれている」と評価する一方で、県民、市民の理解を得る努力や財政計画の具体化を急ぐよう求めた。
30日を最後に定期路線が廃止される県営広島西飛行場(西区)のあり方も協議した。
県は定期路線がなくなれば飛行場の運営から撤退し、県市共同で運営するヘリポートに転換する方針。秋葉市長は、有識者で構成する市の検討委員会の提言を踏まえ、年内に市営で存続するかどうかを判断する考えを示した。湯崎知事は「市の検討を踏まえて考えたい」と述べた。
湯崎知事と秋葉市長の「トップ会談」は、昨年11月に知事が就任して以降、4回目。
【写真説明】広島五輪の招致などをめぐって意見交換する湯崎知事(左)と秋葉市長
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