政府は27日午前、沖縄県・尖閣諸島沖で起きた中国漁船衝突事件で海上保安庁が撮影したビデオ映像を横路孝弘衆院議長に提出した。映像提出にあたって捜査を担当した那覇地検の上野友慈検事正は「事件が捜査中で処分していない。見る方の範囲を含めて慎重に扱ってほしい」との意見を付した。
映像提出は衆院予算委員会が13日、全会一致で議決。国民に公開するかどうかを27日午後に同委の理事が協議する。政府・民主党は全面公開を見送り、同委理事が非公開で視聴する方法などを検討しているが、自民党は公開を求めている。公開されれば中国政府は反発するとみられる。
10月末にはベトナムでの日中首脳会談、11月中旬には胡錦濤国家主席が来日予定のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が控えている。仙谷由人官房長官は26日の記者会見で「政府の立場とすれば、国会は政治家集団だから政治的な判断もして頂けたらと思う」と、外交的に配慮するのが望ましいとの考えを示していた。【野口武則】
毎日新聞 2010年10月27日 12時25分(最終更新 10月27日 13時06分)