Re:メールにお返事
日本や世界で現在進行形の最新の軍事情報を選別して、誰にでもわかるような文章で解説します。ホットな事件や紛争の背景や、将来の展開を予測したり、その問題の重要性を指摘します。J-rcomでは、日本で最も熱い軍事情報の発信基地にしたいと頑張ります。(1999年11月)
2010.10.27
沖縄から米軍や海兵隊が撤退する可能性があるのでしょうか
届いたメール
はじめて質問させてもらいます。
現在卒業論文で沖縄の基地問題や在日米軍について研究しているのですが…
仮に将来沖縄から米軍基地及び在沖海兵隊が撤去するようなことが起きれば(実現可能性はあるのでしょうか?)今後、世界情勢、政治、経済、自衛隊はどうなっていくとお考えでしょうか?かなり漠然とした質問で申し訳ないですが。
はじめて質問させてもらいます。
現在卒業論文で沖縄の基地問題や在日米軍について研究しているのですが…
仮に将来沖縄から米軍基地及び在沖海兵隊が撤去するようなことが起きれば(実現可能性はあるのでしょうか?)今後、世界情勢、政治、経済、自衛隊はどうなっていくとお考えでしょうか?かなり漠然とした質問で申し訳ないですが。
コメント
もちろん米軍は沖縄に駐留する理由がなければ、さっさと沖縄から撤退していきます。
問題は米軍が沖縄に駐留する理由です。むろん駐留する費用から見るコスト対効果(コストパフォーマンス)も影響します。
米軍の配置は米国の世界戦略に沿って、最も効率的で、運用効果の高い配置を選択します。
海兵隊に限っていえば、第1に朝鮮半島に駐留する在韓米軍を支援することが役割でした。第2は台湾有事に備えることでした。第3をあげれば、いつでもアジア地域に出撃できる前方展開拠点を確保することだったと思います。
ベトナム戦争で沖縄の米軍基地や在沖海兵隊が使われたのは第3の理由だと思います。
しかし今は、中台接近で台湾有事を想定することが難しくなりました。それに台湾と中国の戦争を考えるなら、海兵隊という短期的・局地的に使われる戦闘部隊ではなく、米海軍や空軍などが大部隊が主体になります。
また、北朝鮮が崩壊し朝鮮半島に統一国家が誕生すれば、在韓米軍を救援する在沖海兵隊の任務は消滅します。朝鮮半島から米軍の戦闘部隊が撤退するからです。
私は在沖海兵隊が撤退しても、米空軍の嘉手納基地だけは米政府も全部隊を撤退させないと思います。対中国に対して効果的な抑止力になるからです。
その嘉手納基地を有事に守るために、米海兵隊は沖縄に新基地(普天間代替基地)を確保したいと推定しています。
それ以外は、米軍の第3海兵遠征隊(在沖海兵隊)の拠点はグアムに移転していくと思います。沖縄に海兵隊を分散して置いておくことは非効率だからです。
海兵隊は陸海空の部隊を連携させて運用する即応・即戦の戦闘部隊です。各部隊が分散していては緊急時に統一した運用が出来ません。
在沖海兵隊の航空部隊を、九州各地や徳之島などに分散させるというやり方は軍事常識では考えられないのです。
そこで日本政府は、沖縄本島を中心に南西諸島を自衛隊が防衛することをアメリカに示せば、嘉手納基地を守るための海兵隊新基地の必要性は軽減します。
それが年末に公表される「防衛計画の大綱」の改定に盛り込まれると思います。
陸上部隊を中心に約2万人程度の新たな部隊を編成して、沖縄本島を中心に南西諸島を防衛する新配備を固める構想です。
日本最西端の与那国島にも沿岸監視隊が配備され、宮古島や石垣島にも国境警備隊を置き、沖縄本島の陸自部隊は水陸両用部隊(海兵隊に似た軍事組織)になると思います。
輸送機やヘリ部隊、それに海自の水上艦艇で緊急展開できる部隊です。
今は夢のような話ですが、2020年頃には当たり前の話になっていると思います。
沖縄の米軍を卒論のテーマにするとは素晴らしいと思います。しかし資料を選ぶ時は慎重に行ってください。先にあげました在沖海兵隊の航空部隊を九州の自衛隊基地に分散配備など、軍事常識を無視したような本が出回っています。
また在沖海兵隊の対中国抑止論など、どうしてそのような発想をするの疑問符がついたことを主張している人もいます。
それでも卒論で取り上げて調べる価値はあります。
大変だと思いますが、ぜひ頑張って挑戦してください。
私もホームページを休止したら、ぜひ挑戦してみたい研究テーマです。お互い、頑張りましょう。
もちろん米軍は沖縄に駐留する理由がなければ、さっさと沖縄から撤退していきます。
問題は米軍が沖縄に駐留する理由です。むろん駐留する費用から見るコスト対効果(コストパフォーマンス)も影響します。
米軍の配置は米国の世界戦略に沿って、最も効率的で、運用効果の高い配置を選択します。
海兵隊に限っていえば、第1に朝鮮半島に駐留する在韓米軍を支援することが役割でした。第2は台湾有事に備えることでした。第3をあげれば、いつでもアジア地域に出撃できる前方展開拠点を確保することだったと思います。
ベトナム戦争で沖縄の米軍基地や在沖海兵隊が使われたのは第3の理由だと思います。
しかし今は、中台接近で台湾有事を想定することが難しくなりました。それに台湾と中国の戦争を考えるなら、海兵隊という短期的・局地的に使われる戦闘部隊ではなく、米海軍や空軍などが大部隊が主体になります。
また、北朝鮮が崩壊し朝鮮半島に統一国家が誕生すれば、在韓米軍を救援する在沖海兵隊の任務は消滅します。朝鮮半島から米軍の戦闘部隊が撤退するからです。
私は在沖海兵隊が撤退しても、米空軍の嘉手納基地だけは米政府も全部隊を撤退させないと思います。対中国に対して効果的な抑止力になるからです。
その嘉手納基地を有事に守るために、米海兵隊は沖縄に新基地(普天間代替基地)を確保したいと推定しています。
それ以外は、米軍の第3海兵遠征隊(在沖海兵隊)の拠点はグアムに移転していくと思います。沖縄に海兵隊を分散して置いておくことは非効率だからです。
海兵隊は陸海空の部隊を連携させて運用する即応・即戦の戦闘部隊です。各部隊が分散していては緊急時に統一した運用が出来ません。
在沖海兵隊の航空部隊を、九州各地や徳之島などに分散させるというやり方は軍事常識では考えられないのです。
そこで日本政府は、沖縄本島を中心に南西諸島を自衛隊が防衛することをアメリカに示せば、嘉手納基地を守るための海兵隊新基地の必要性は軽減します。
それが年末に公表される「防衛計画の大綱」の改定に盛り込まれると思います。
陸上部隊を中心に約2万人程度の新たな部隊を編成して、沖縄本島を中心に南西諸島を防衛する新配備を固める構想です。
日本最西端の与那国島にも沿岸監視隊が配備され、宮古島や石垣島にも国境警備隊を置き、沖縄本島の陸自部隊は水陸両用部隊(海兵隊に似た軍事組織)になると思います。
輸送機やヘリ部隊、それに海自の水上艦艇で緊急展開できる部隊です。
今は夢のような話ですが、2020年頃には当たり前の話になっていると思います。
沖縄の米軍を卒論のテーマにするとは素晴らしいと思います。しかし資料を選ぶ時は慎重に行ってください。先にあげました在沖海兵隊の航空部隊を九州の自衛隊基地に分散配備など、軍事常識を無視したような本が出回っています。
また在沖海兵隊の対中国抑止論など、どうしてそのような発想をするの疑問符がついたことを主張している人もいます。
それでも卒論で取り上げて調べる価値はあります。
大変だと思いますが、ぜひ頑張って挑戦してください。
私もホームページを休止したら、ぜひ挑戦してみたい研究テーマです。お互い、頑張りましょう。