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もんじゅ:誤落下、中継装置抜けず 運転休止長期化も

 高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で13日、原子炉容器内に誤って落とした筒型の炉内中継装置(直径46センチ、長さ12メートル、重さ3・3トン)の引き上げ作業を再開したところ、装置が原子炉容器から抜けない状態になっていることがわかった。落下の衝撃で装置が変形し、原子炉容器の穴に引っかかっているとみられる。長期にわたり原子炉の運転ができない可能性が出てきた。

 日本原子力研究開発機構によると、炉内中継装置は燃料を燃料交換時に仮置きするもので、原子炉容器にふたをしている鋼製の遮へいプラグの穴(直径46・5センチ)を通して出し入れする。装置は2本の筒を8本のピンで上下に接合した構造で、下から約5メートルの部分に接合部がある。この接合部あたりで抜けなくなっているという。この日の引き上げ作業では、設計上の限界4・8トンまで引く力を段階的にかけて24回試したが、抜けなかった。もんじゅは構造上、装置を引き抜かなければ原子炉の運転ができない。現状では接合部が原子炉容器内部にあり、アルゴンガスやナトリウムで覆われているため、目視で調べることができない。【酒造唯】

毎日新聞 2010年10月14日 東京朝刊

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