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【プロ野球】

和田 来オフ メジャーへ

2010年10月26日 紙面から

 ソフトバンクの和田毅投手(29)が来オフ、米大リーグに挑戦する意思を固めていることが25日、分かった。複数の関係者が明らかにした。今オフ、ポスティングシステム(入札制度)を利用しての米球界移籍を球団側に要望する可能性もあったが、そちらは封印する見込み。7年ぶりのリーグ優勝に大きく貢献した最多勝左腕は、順調なら来季中に取得できる海外FA権を手にした上で夢に挑戦する。

 最多勝左腕の心が定まった。和田が来オフに米メジャー挑戦する意思を固めた。複数の関係者によると、順調なら来季中に得られる海外FA権を手にした上で、日本でのプレーに区切りをつける意向を持っているという。2005年オフの契約更改交渉前に「行くならピークのときに」と口にしたが、夢はいよいよ現実味を帯びてきた。

 8年目の今季は先発ローテの軸として自己最多の17勝をマーク。初の最多勝に輝いた。03年の新人王以来となるタイトルを獲得。ライバル杉内との両輪でチームを7年ぶりのリーグ優勝に導いた。CS最終ステージでも存在感を発揮し、第2戦では13奪三振の力投で1失点の完投勝利。第6戦は中3日で好救援と、鬼気迫る投球を見せた。

 アマ時代からより高いレベルを目指し、妥協することなく「心技体」を磨いてきた。その先の願望として、メジャーのマウンドを視野に入れる。今季、日本球界を代表する左腕の登板時には、多くの大リーグ球団が視察に訪れるなど、動向が注目されていた。

 8月に国内FA権を取得した際には「今は行使する理由がない」と、国内移籍の可能性を否定。一方で海外FA権に対しては「本当のFA権だと思っている。一つの区切りになると思うし、いろんな思いがある」と明言した。シーズン終了後、福岡市内の自宅などで来季について熟考。海外FA権を取得してからのメジャー移籍を「けじめ」としたもようだ。

 通算91勝。来季は残り9勝に迫った大台の100勝達成はもちろん、リーグ連覇を果たしての日本一奪回もかかる。「鳥肌が立ちました」と、振り返るCSでの快投は本拠地の熱い声援と無縁ではない。左ひじの故障で自己ワーストの4勝に沈んだ昨季の屈辱を晴らし、誇りを取り戻したサウスポー。来季を大好きな福岡とソフトバンクへの恩返しへの1年と位置づけ、己の夢を追う。

 

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