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【社会】

「円天」被害で集団提訴へ 勧誘者も対象、6億請求

2010年10月27日 02時02分

 疑似通貨「円天」を使った健康寝具販売会社エル・アンド・ジー(L&G)の巨額詐欺事件をめぐり、元幹部や元社員、勧誘者計79人に対し27都道府県の被害者計108人が総額約6億2千万円の損害賠償を求めて27日に東京地裁に提訴することが26日、分かった。

 原告側の「L&G被害対策弁護団」によると、原告は30〜80代の男女。元幹部や元社員のうち、L&Gの元営業担当社長(66)=服役中=ら18人は組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)の罪に問われ、一部は有罪が確定。元会長波和二被告(77)=一審で懲役18年、控訴=は破産手続き中のため、訴訟の対象外とした。

 訴状で原告側は「波元会長を頂点としたピラミッド構造で行われた過去最大級の消費者被害事件」と指摘。「年36%の高利をうたった組織ぐるみの詐欺行為で損害を与えた。勧誘者にも詐欺の一端を担った責任がある」と主張している。

 L&Gの債権者集会に提出された破産管財人の報告書によると、全国で被害者は約3万1千人、被害総額は約538億円に上る。刑事事件では波被告ら計22人が逮捕、いずれも一審で実刑を含む有罪判決を受けた。

(共同)
 

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