防災の日:その日に備え、各地で訓練

2010年9月1日 11時53分 更新:9月1日 12時11分

総合防災訓練で、担架に横たわった中井国家公安委員長を持ち上げる菅首相=静岡県伊東市で2010年9月1日午前11時21分、津村豊和撮影
総合防災訓練で、担架に横たわった中井国家公安委員長を持ち上げる菅首相=静岡県伊東市で2010年9月1日午前11時21分、津村豊和撮影

 いつやってくるか分からない「その日」に備え、「防災の日」の1日、各地で防災訓練が行われた。このうち静岡県では東海地震、千葉県では首都直下地震を想定した訓練を実施。各地域で起こりやすい被害を想定した内容が多く、参加者は真剣に取り組んだ。

 静岡県の総合防災訓練には約44万6000人が参加。菅直人首相も午前11時すぎ、「中央会場」となった伊東市の市民グラウンドに入った。訓練を視察したほか、袋に砂を詰める土のう作りを高校生らと体験した。

 訓練では、住民が土のう作りやバケツリレーなどを体験。観光地らしく、旅館などの宿泊客を伊東港まで誘導し、漁船などで海上に避難させる訓練も初めて行った。参加した町内会長、三枝輝雄さん(63)は「伊東沖では群発地震がたびたび起き、市民が地震慣れしている面があるが、それが怖い。東海地震は規模が全く違うので、きちんと訓練しておく必要がある」と話した。

 首都直下地震を想定した首都圏9都県市合同の訓練は午前11時、東京湾アクアラインの海ほたるパーキングエリア(PA、千葉県木更津市)で始まった。車3台の多重事故が発生したとの想定で、事故車両からの救出を実施。車体を油圧カッターで切って人を助け出すと、ヘリコプターで搬送した。PAに居合わせた東京都小平市、会社員、梶田隆史さん(37)は「想像したことがなかったが、地震でPAから動けなくなる可能性はある。利用客だけではパニックになるかもしれないので、ここで働く人たちに高い防災意識を持ってほしい」と話した。【田口雅士、飯田和樹】

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