民主代表選:小沢氏不出馬で最終調整 菅首相と午後会談

2010年8月31日 11時36分 更新:8月31日 12時18分

(右)自宅を出る民主党の小沢一郎前幹事長(左)閣議に臨む菅直人首相=2010年8月31日撮影
(右)自宅を出る民主党の小沢一郎前幹事長(左)閣議に臨む菅直人首相=2010年8月31日撮影

 9月1日告示の民主党代表選を巡り、菅直人首相と小沢一郎前幹事長は31日午後、会談する。党内対立激化を回避するため、小沢氏の不出馬に向けて最終調整する。これに先立ち、小沢氏は国会内で鳩山由紀夫前首相、輿石東参院議員会長と会談し、対応を協議した。首相は小沢氏との会談で、鳩山、輿石両氏を加えた体制で政権運営する意向を伝え、理解を求めたい考えで、重要ポストを巡り、小沢氏の処遇などが焦点となる。【竹島一登】

 菅首相の選対本部長に就任予定の江田五月前参院議長は31日午前、連合の古賀伸明会長と会談。古賀氏は会談で「今大事なのは挙党態勢でしっかり政権運営をやっていくことだ」と述べ、選挙戦の回避を求めた。

 一方、小沢グループの山岡賢次副代表、奥村展三総務委員長、松木謙公国対副委員長らは31日朝、国会近くのホテルで対応を協議。山岡氏によると、同日夕に小沢氏の記者会見を設定している。松木氏は「(小沢氏から)準備万端進めてくれという指示が来ている」と語り、臨戦態勢を維持する方針を確認した。

 首相が小沢氏を含めた3氏による「トロイカ」重視にかじを切ったことで、「脱小沢路線」のもとでの首相を支持してきた前原誠司国土交通相や野田佳彦財務相のグループの対応も焦点となる。

 31日の閣議後会見で、前原氏は「不透明な形で一本化がはかられることは厳に慎むべきだ」と指摘。野田グループの蓮舫行政刷新担当相も「志のある方が全員手を挙げて政策論争すべきだと思う」と、選挙戦をすべきだとの考えを示した。

 これに対し、玄葉光一郎公務員制度改革担当相は「これだけの内憂外患のなかで党内抗争をしている場合ではない。党内結束を固めるのが大切だ」と述べ、トロイカ体制を重視する首相の姿勢を支持する考えを表明した。

 一方、仙谷由人官房長官は「政治とカネ」問題で辞任した鳩山、小沢両氏への批判があることについて「国民の気持ちを推し量り、どのような(党体制の)仕組みを作るか、なかなか知恵の出しどころだ」と語った。

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