2010年10月18日

テレビ出演

昨日は紀伊國屋書店新宿本店と池袋ジュンク堂で、連続のトークイベントだった。
お相手は、熊谷晋一郎さんと綾屋沙月さん。
両方とも満席で、こじんまりとしたいい雰囲気のトークができた。
脳性まひ当事者でありながら東大医学部卒の小児科医である熊谷さんは緻密で明晰な語り、綾屋さんはそれとは異なる発語に対する厳密さをもっている。彼女の質問者に対するあくまで寄り添う姿勢は感動的ですらある。
熊谷さんのレスは、いつも直球ど真ん中をついてくるので、非常に対話がしやすい。気をつかうことなく、話がどんどん展開していくのは気持ちがいいほどだ。
運動の論理に「研究」という視点を、親密圏の感情共同体に「研究という論理」を、という主張は痛いほどよくわかる。

何より、「母よ殺すな」という本の話はショックだった。
青い芝の会のことは80年代から知っていたはずなのに、改めて聞くと「母の重さ」どころか母の愛は子を殺す可能性があることを糾弾していたのだ、と気づかされる。
障害者運動という極北において主張されたことが、20年後に多くのひとたちの「ふつう」の家族にも遍在することが共有されるようになる。
母=家族は敵、医療という専門家も敵、という当事者運動のラジカルさを再認識した。
参加していただいた皆様、ありがとうございました。

今日と明日は二夜連続で、NHK教育テレビの「福祉ネットワーク」の収録。
テーマは「母と娘」である。
この番組はおなじNHKの「朝イチ」のキラキラ40(フォーティー)シリーズと連動しているので、10月20日の水曜朝8時半から同番組に生出演する予定。
福祉ネットワークは、おなじ20日水曜の夜8時、翌21日木曜の8時二夜連続放映の予定。再放送は一週間後の27,28日の昼の12時半から。

お時間のある方はぜひ見てください。

投稿者sayoko:00:31 | 映画・テレビ