瓢亭さんと丹波の松茸
今日のお休み(25日)は、新幹線に乗って京都まで出かけてきました。目的は、南禅寺の瓢亭さんです。
でもその前に錦市場に寄って、丹波の松茸と黒豆を買ってきました。
開いたものとつぼみを一本づつ。今年は松茸が安い、安いと言っても、さすがは日本一のブランドです。2本で22000円もしました。買ったのは松茸専門に扱う松茸問屋です。
丹波産、黒豆の枝豆ですね。
そして、その後、瓢亭さんへ。でも、予約の時間まで、まだたっぷりあったので、地下鉄の東西線に乗り、東山駅で降りて、ぶらぶらと歩いて行きました。
南禅寺の参門をくぐり瓢亭さんに到着すると、なんと!お正月と同じようにご主人の敬愛する高橋さんが、ちょうどご自宅から出てこられたところに遭遇!!
早速、ごあいさつをさせていただきました。でも今日は、とても大事な出仕事(出張料理)があり、どうしても行かなければならないとの事。あとでスタッフの女性に聞いてみたら、女将さんも長男さんも一緒に行かれたと言っていたので、これは相当重要な出仕事だということがわかる。どこへ行かれたのか聞いても「秘密」としか言わないので、御所に天皇か皇太子でも来てるか、茶道裏千家の総本山の宗家で、お忍びで来日したどこかの国のVIPのお茶会でもあるのかといろいろ想像をめぐらす。
それにしても、やはり普通の料理屋さんとは格がまったく違うことを改めて実感するとともに、顔を覚えていただけるこの身の幸せを感じる。
料理の一部をご紹介します。
この日いただいた瓢亭さんの鱧と松茸の煮物椀。マグロ節のお出汁なので、吉兆のようにカツオ出汁をガツーン!と利かせて最初のインパクトを狙ったものとはまったく違います。はんなりした上品さを感じるすばらしくバランスの取れたお出汁でした。
蕪と蒸しアナゴの焚き合わせ。かぶらの焚き加減、味加減が絶妙です。やはり瓢亭さんと言えば、こうしたオーソドックスな煮物の技術の高さ、完成度の高さが、真骨頂なのではないでしょうか。ボクは日本一だと思っています。
一番うなった料理です。松茸と青菜のお浸し。青菜にからめてあるお出汁は、スダチやカボスやユズの果汁を絞って作った加減酢なのですが、これが超美味。どうしてこれほど絶妙なバランスを生み出せるのか。そして、お出汁の香り、果汁の香りから決して作り置きではない加減酢であることもわかる。よほど舌が訓練されていないとできない仕事なのです。
今回も、美味しい料理の数々をどうもありがとうございました。
帰り際、女性スタッフから、さきほど高橋さんから電話があり、まだ帰れないのでくれぐれもよろしくとのこと。
これを聞き、楽天の野村元監督の本に書いてあった、「人間としての成長なくして、技術の進歩なし」を思い出す。
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