RIEオフィシャルブログ「RIE'S CLOSET」powered by Ameba

誰もが知っている’TPO’という言葉。
（Time/時間、Place/場所、Occasion/機会）

これが和製英語ということを知ったのは４、５年前のことでした。

私の尊敬してやまない方が1960年に提唱した言葉なのです。

石津謙介さん。

現代では当たり前な服装に対するこんな考え方を、
戦後の日本の若者に初めて『教えた』人。



石津さんの言葉の中で感銘を受けた言葉があります。

『モノを売ることがしたいのではなく、
僕がやろうとしたのは日本人にライフスタイルを提案すること』

そのライフスタイルが、
アメリカ東部の名門8大学（Ivy League）で培われた、
『IVY』と呼ばれる精神であり、
アイビーをファッションとして
日本に定着させたのが石津さんのVANだったのです。

敗戦で疲弊した戦後、
進駐軍を通して街には米国文化が溢れていました。
若者の間で米軍スタイルがステイタスシンボルになり、
サンフランシスコで対日講和条約・日米安全保障条約が調印された
そんな1951年の日本で、
石津さんは（株）ヴァンヂャケットを設立し、VANは生まれたのです。


石津さんの考え方や生き方に果てしない憧れを持っていた私は、
石津さんの著書や石津さんにまつわる本を貪り読み、
石津さんの辿ってきた道、いわば年表？を覚えてしまった程。


そうするうちに、
一緒にものづくりがしたい！
VANジャケットをレディースでやりたい！
なんて、滅相もないことを思うようになったのです。

そしてそして、ひょんなことから現ヴァンヂャケットさんへ
おじゃますることになったのがちょうど１年前。

熊王社長とVANについて初めて語り合った時、
本当に感動したのを今でも覚えています。
熊王さんからたくさんの貴重な本を頂いて、
その本達も徹夜で読んだ程、大興奮でした。

そんな大好きなVANとのおつきあいがそこから始まり、
伊勢丹さんも一緒に、ついにあのVANジャケットを
レディースで再現できることになったのです！


ものづくりは５月から始まり、何度も打ち合わせを重ねました。
メンズブランドであるVANだからこその細部へのこだわりと、
SEAの女性らしいシルエットやかわいらしさがハイブリッドされた、
最高のジャケットが完成しました。


余談ですが、どうしても使いたかったのが、
石津さんが着用されているジャケットの、こちらのワッペン。



石津さんへの憧れと尊敬から実現したこの企画だったので、
どうしてもこのワッペンが使いたかったのです。

だけれど、こちらのワッペン,,,もう廃盤,,,

だったのですが、
しつこくしつこくお願いし,,,

熊王さんのご好意で復刻して頂くことが出来ました。
感謝！

金ボタンもお揃いのデザイン。

そして、そして。
遂に完成したVANジャケットがこちら。

SingleとDoubleの２型で、
カラーはどちらもネイビーに金ボタンです。
芯地、裏地はブルーを選んでみました。


VAN×ISETAN GIRL×SEA VANジャケット
Single 34,650yen