〈独走第36弾〉そしてまたも旧田中派が潰された
数多の政権を葬り去ってきた検察という名の「権力の暴力装置」=本誌政界特捜班
(SAPIO 2009年4月22日号掲載) 2009年4月27日(月)配信
そして小泉内閣の政権基盤を決定的に強くしたのが日本歯科医師連盟の闇献金事件(04年)である。特捜部は日歯連から1億円の闇献金が渡った旧竹下派(橋本派)を強制捜査し、村岡兼造・元官房長官を在宅起訴。現金授受の場にいた3人の同派首脳のうち、橋本元首相、青木幹雄・参院議員会長は不起訴、すでに政界引退していた野中元官房長官は起訴猶予となった。
この事件では旧竹下派以外にも自民党に幅広く献金がばら撒かれていたが、捜査は自民党中枢には向かわず、3000万円の迂回献金をもらった小泉首相の盟友の山崎拓・元副総裁も不起訴となった。
小泉首相は検察捜査で旧竹下派の力が削がれるのに合わせて、同派の利権だった道路公団と郵政3事業の民営化を推進し、一方で法務・検察は司法制度改革で裁判員制度の実現に動く。
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