〈独走第36弾〉そしてまたも旧田中派が潰された
数多の政権を葬り去ってきた検察という名の「権力の暴力装置」=本誌政界特捜班
(SAPIO 2009年4月22日号掲載) 2009年4月27日(月)配信
<反田中派が捜査を逃れたダグラス・グラマン事件>
一方、ロッキード事件と対照的な経緯をたどったのが福田退陣直後に噴出したダグラス・グラマン事件(79年)だ。
2つの事件の構図はそっくりで、米航空機会社グラマン社が自衛隊に早期警戒機を売り込むために、商社を通じて日本政府高官に資金を渡したという米国議会での証言が発端となった。名前があがったのは、岸信介、福田赳夫、中曽根康弘、松野頼三で、奇しくも田中と敵対した勢力だ。
ロッキード事件当時に東京地検次席検事として指揮を執った伊藤栄樹・法務省刑事局長は、この事件でも「巨悪を取り逃がさない」(参院予算委員会)と大見得を切ったが、結局、捜査は政界に伸びなかった。その後、伊藤栄樹は検事総長に上り詰めた。
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