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ストーカー被害見舞金付き漫画雑誌創刊

 出版不況と言われているさなか、漫画雑誌「月刊コミックゼノン」がきょう25日、創刊された。出版科学研究所調べでは、雑誌・出版販売額(取次ルート)は97年をピークに減少の一途をたどっている。コミック誌は95年の3357億円から、09年はピーク時から43%減の1913億円だった。

 堀江信彦編集長(55)は週刊少年ジャンプが最大発行部数653万部を達成したときの編集長。「漫画雑誌で収益を出すのが厳しくなってきているが、雑誌単体でなければ、やり方はいろいろあります」と自信満々。「月刊コミックゼノン」は紙という枠にとどまらず、電子の雑誌であるモバイルサイトの「ゼノンランド」やアート空間として東京・吉祥寺にオープンしたカフェ「CAFE ZENON」と同時に連動し、新しい漫画の楽しみ方を提案していくという。

 編集方針は“傾く(かぶく)”。ど派手な姿形や立ち居振る舞いで人々を驚かせ、そのことを愛する精神のことで、創刊号では雑誌としては世界初の、読者がトラブルに巻き込まれた際にお見舞金を支払う「安心保証」をプレゼントにするというびっくりアイデアが飛び出した。例えば「ストーカー被害」「個人情報漏えい」等の場合は最高10万円のお見舞金が、「第3者から傷害を受け入院する被害にあった」時は最高5万円のお見舞金がもらえる。ただし警察等に届け出て受理された場合に限るなどの条件付き。昨今の女性誌は付録が花盛りで、これによって大幅に部数を伸ばしたところもある。

 堀江氏は「付録は雑誌のえくぼのようなもの。お見舞金システムは1つのシャレです。何をばかなことをやっているんだとニヤッとしていただければ、それで成功です」。

 執筆陣は豪華で、原哲夫の10年ぶりの戦国大河完全新作「いくさの子-織田三郎信長伝-」や北条司デビュー30周年の集大成「エンジェル・ハート 2ndシーズン」、北条司監修「キャッツ■愛」が阿左維シンの手によって完全復活する。「キャッツ■愛」は舞台を新宿から吉祥寺に移して、実在する「CAFE ZENON」を舞台に展開する。店内には、漫画の名場面で作られたアートや雑誌を材料に使ったシャンデリアなど、あちこちに漫画がアートとして隠されている。

 電子書籍の出現など出版の形態や流通が大きな変革の時を迎えている今、「新人を輩出することも大事な使命。新人作家の表現の場として今の段階では雑誌にこだわりたい」という堀江氏。傾きに徹した漫画雑誌「月刊コミックゼノン」から目が離せない。

※■はハートマーク

 [2010年10月25日9時40分 紙面から]


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