硫黄島の集合埋葬地発見を報告 2千柱規模太平洋戦争末期の激戦地・硫黄島(東京都小笠原村)で戦死した日本兵の遺骨収集を進める政府特命チームは22日、官邸で会合を開き、2千柱規模の集合埋葬地の可能性が高い場所を発見したと菅直人首相に報告した。 集合埋葬地は存在の可能性が指摘されながらも、これまで未発見だった。首相は会合で「大きな一歩を踏み出した。内閣として、全遺骨を収集する気持ちで取り組む」と強調した。 政府の遺骨収集団は10月上旬から現地を調査。「敵の墓地」と記された米国側資料に基づいて島中心部と南部の2カ所を掘削し、計51柱を収容した。資料によれば中心部には約2千柱、南部には70~200柱が埋まっているとされる。布にくるまれた形跡があり、埋葬した可能性が高いという。 11月に埋葬場所の規模を確かめる試掘団を派遣し、12月初旬からの調査で埋葬数の確認を急ぐ。 島では約2万2千人の日本兵が戦死。政府は1952年から遺骨収集を進めているが、約1万3千柱が未収集のまま残されている。 【共同通信】
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