円高:首相、為替介入を示唆「断固たる措置」

2010年8月27日 17時42分 更新:8月27日 22時24分

 菅直人首相は27日夕、最近の急激な円高について「為替市場の過度な変動は、経済・金融の安定に悪影響を及ぼす。必要な時には断固たる措置をとる」と述べ、円相場の今後の動向次第では、政府・日銀による円売り・ドル買いの為替介入に踏み切る考えを強く示唆した。民主党代表選の告示日(9月1日)を控え、円高や先行き懸念の広がる国内景気への迅速な対応をアピールする狙いがある。

 急激な円高に対しては、野田佳彦財務相が25日に為替介入も辞さない考えを示唆しているが、首相の発言は更に踏み込んだ形だ。

 菅首相は、31日に追加経済対策の基本方針をまとめる意向も表明。(1)円高や海外経済の減速などによる「景気下振れリスク」への対応策(2)6月にまとめた「新成長戦略」の前倒し実施で、即効性、需要・雇用創出効果の高い施策--の2本柱を中心に、具体策の検討を進める方針を示した。財源は、10年度予算に計上した「経済危機対応・地域活性化予備費」(残額は約9200億円)を充てる見通し。【谷川貴史】

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