宇宙航空研究開発機構(JAXA)は25日、小惑星探査機「はやぶさ」が持ち帰ったカプセルの調査で、地球外物質の可能性がある微粒子が約860個に増えたと発表した。大半が電子顕微鏡でようやく判別できる微粒子で取り扱いが難しいため、成分などの分析法を検討している。調査は継続中で、数はさらに増えそうだ。
JAXAはテフロン製ヘラ(長さ6ミリ、幅3ミリ)で、小惑星「イトカワ」の物質を集める小部屋の内壁をこそぎ、電子顕微鏡でヘラに付着した物質を調べている。約3週間でヘラの半分を調べた結果、ケイ素やマグネシウムなどを含んだ直径0.01ミリ以下の微粒子が約800個見つかった。はやぶさ打ち上げの際に混入した桜島(鹿児島県)の噴煙か、イトカワ表面のちりかを見分けるには、詳細な分析が必要という。
他にもカプセル内の小部屋から約60個の微粒子が回収されている。
毎日新聞 2010年10月25日 19時43分(最終更新 10月25日 20時06分)