そして、この日は同時に3年生が就活をスタートする日でもある。就活の中核を占める就活サイトはこの日に3年生、すなわち2012年卒業予定者を対象に企業情報の提供をスタートする、いわゆる「グランドオープン」を迎える。勤務条件や選考スケジュールなどの情報が開示され、企業へのエントリーも可能になる。
日本経団連の倫理憲章では、面接の解禁日は4年生の4月からだが、その半年前に就活戦線の火ぶたが切られるわけだ。
3年生の就活が始まると、4年生は就活を終えざるをえない。
むろん、このまま就活を続けることは可能だが、11年卒業予定者に対する就活サイトの情報提供はもう微々たるものだし、なにより、この時期に新卒募集を行っている企業はごくわずかでしかない。
日本経団連の今年4月の会員企業へのアンケート調査では、11年卒採用で58.8%の企業が既卒者を、「受け付ける予定がない」と回答している。ひとたび大学を卒業して既卒になってしまうと、大企業への就職の扉が閉ざされるという“既卒不利”は否定しようのない事実だ。
ちなみに、同じ調査では、10年卒採用の実施企業割合は91.1%と昨年度より4.7ポイント減少し、1997年の調査開始以来、初の2年連続減となった。大企業が新卒採用を減らし、既卒に門戸を閉ざす厳しい状況だ。
4年生が、現在の3年生の就活に加わるには、留年を覚悟し、12年卒業予定者として就活サイトに再エントリーするしかない。
“既卒不利”覚悟で卒業しても留年しても就活を続けるしかない。行くも地獄、戻るも地獄の就活だ。
大卒者の2割が“就職”できず、さらに留年者が10万人。
リーマンショック以降の就職を取り巻く環境の悪化は如実に大学生の進路に表れている。グラフは、過去10年間の大学“卒業者”の進路を示したものだ。
今春の大学卒業者約54万1000人のうち就職したのは約32万9000人で、就職率は60.8%(「学校基本調査」8月速報値)。これは前年より7.6ポイント低下しており、48年の調査開始以来最大の下げ幅である。
しかも、大学を卒業したものの進学も就職もしていない進路未定者は約8万7000人で前年比で28.3%も増えている。これは大卒者全体の16.1%にもなる。これにアルバイトやパートなどの一時的な仕事に就いた約1万9000人を加えれば、約10万6000人と、大卒者の2割が就職できなかった計算になる。