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被爆者補償、歯止めありきの議論「財政破綻恐れた」(2/2ページ)

2010年10月25日5時29分

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 被爆者団体の関係者や空襲被害者からは、報告書の見直しや議論のやり直しを求める声があがった。

 国家補償に基づく被爆者援護法の実現を求めている日本原水爆被害者団体協議会(被団協)の、田中熙巳事務局長は「官僚があからさまに口をはさみ、自らの思惑を押し込んでいる姿に驚いた。基本懇は、民間有識者を隠れみのに、官僚側に都合のいい方針を導き出した審議会行政の典型と疑っていたが、それが外れていないことが裏付けられた。日本が本当に『核なき世界』の先頭に立つと言うなら、現在も被爆者援護の方針である(基本懇の)報告書を見直すべきだ」と話した。

 大阪空襲訴訟原告団の安野輝子代表世話人は、空襲被害者への援護策をとらないことを正当化する「受忍論」が盛り込まれた過程などが明らかになったことについて「受忍論は、民間人の戦争犠牲は切り捨ててもよいという棄民の発想。官僚の意向が働いていたにせよ、有識者と呼ばれていた人たちがやすやすと受け入れ、通してしまったことが悲しい。議論をやり直してほしい」と話した。

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