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有権者の声は 衆院5区補選

2010年10月25日

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■民主頼りない■消去法で■政権評価早い

 「政権が変わっても、何も変わらなかった」「民主党にはがっかりした」――。衆院5区補欠選挙で投票した有権者の間で目立ったのは、民主党政権に対する「期待外れ」の声だ。事業仕分けへの評価や、1年余りで成果を求めるのは性急との意見もあるが、外交手腕や政治とカネへの不信感がそれを上回った格好だ。他方、町村氏当選という結果でも、自民党への期待感は強くはなく、「選択肢がない」という空気が投票率の大幅な低下を招いたようだ。

 「民主党は頼りない印象が抜けない」。昨年の総選挙では民主候補に投じた恵庭市の30代の主婦は、今回は町村氏の名前を書いた。民主党は「政権についてから党内のまとまりがなくなり、以前よりも悪くなった」と、この主婦の目には映る。札幌市厚別区の40代の男性も町村氏に投票した。尖閣諸島問題をめぐる中国への菅政権の対応を「あんな弱気でどうするのか」と話す。自身が投じた票は「民主政権への批判票だ」。

 町村氏に投じた有権者からは「日本を支えてきた自民党に期待」「町村氏の経験、実績に期待する」という声も聞かれるが、半面、「選べる党がない。民主と自民が同じくらいの数になれば」「消去法で選んだ」との声も。町村氏に投票したものの、「この人を選びたいと思う人がいないのが残念」という20代の女性もいた。

 中前氏に投票した有権者に共通するのは、「民主党政権を評価するのはまだ早い」「もう少しだけ政権を見てみたい」という意見だ。

 「(民主にとって)これが最後のチャンスだぞ、という思いで投票した」という北広島市の50代の男性は「事業仕分けで、自民党がどれだけ無駄なことをしていたかが分かった」と評価しながらも、「政治とカネ」に失望した。「小泉政権時代の規制緩和で中小企業は苦しんでいる」と語る50代の男性は「自民党時代のうみ」をもっと出してほしいと願って民主党に投じた。

 昨年は民主候補に投票し、今回は共産の宮内氏の名前を書いた江別市の40代の女性は「自民党政権でも、民主党でも大きくは変わらない」という。共産党を支持しているわけではないが、この女性は「平和とか9条問題で選んだ」。前回は「政権交代」に変革を期待したが、それから1年余り、「民主には党としての強さを感じないのよ」。

 厚別区の50代の男性は前回は民主候補に投票した。「民主に期待したが、今は支持できない。自民は過去に失政の山。両党に改革を進めてほしいという批判の意味を込めて」、今回は共産の宮内氏に投じた。

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