D-スキャルピングを作成する過程で
テーマ:D-スキャルピングとは?D-スキャルピングを作成する過程で考えていたことをいくつか記したいと思います。
まず、利益を出すためにFXを行うために大事な事は何でしょうか。まず大事な事はルール、基準を作ることです。何故必要なのか。意外に思われるかもしれませんが、「ストレス除去のため」です。FXで利益をあげる手法というのは、ひとつやふたつではありません。数多くある手法の中から自分のとれる時間や、性格にあった手法を採択し、それを柱に据えて取引を行っていくわけですが、もてる力の全てを常に全力で出し切って、ありとあらゆる手法を使うわけにはいきません。これが「ストレスフルな取引」となるわけです。
これを防止し、自分にあった取引手法だけの観点からマーケットを観察する事により、長時間チャートを見ていようが、毎日猫の目のように変化するマーケットを見ていても、単純に、「状況があてはまる、あてはらまらない」だけで見ていればよい、という単純作業に出来るからです。
さて、では、その手法ですが、世の中には既に編み出された様々なインジケーターや状況分析の定番の方法があります。例えばその中での代表格に、移動平均線というのがあります。一見すると、これに従うだけで儲かるのではないか、と思えます。さらに、2本の移動平均線をクロスさせる事により、より良い指標のように見えます。
しかし、移動平均線にしても、その2本のクロスにしても、サインの遅延という問題があります。
それをさらに進化させたのがMACDです。これは移動平均線を進化させ、古い4本値のデータと直近の4本値を同じ数で割るのはおかしい、比重を変えようという事で、直近に割合を多く、古いデータの割合を低く加重を変えて平均線を出す、という加重移動平均線を算出し、それを更に2本用います。もちろん、算出期間の違う2本です。そして、そのゴールデンクロスやデッドクロスを算出するのでは、また遅延が生じますので、この2本の加重移動平均線の距離を使って指標としたのが、MACDです。
これは、トレンドフォローと逆張り、どちらともいえず、微妙な感覚で、マーケットを観察する非常に優れたインジケーターであると筆者も考えています。
そこで、よく陥っていく方向としては、これら優れたインジケータを複数重ねるだけで、サインの精度は上がり、素晴らしいシステムが出来るのではないか、という事です。
こう書いていると、インジケーター至上主義者のように聞こえるかもしれません。しかし、私は、よく考えるのです。
「インジケーターというのは、所詮、4本値を計算し直しただけに過ぎない」
という事をです。
MACDもボリンジャーバンドも、RSIもストキャスティクスも、どのようなインジケーターも、4本値を計算し直しただけに過ぎず、結局はバーチャートだけを見ていれば良いのではないかと考えることもあります。
インジケーターの位置づけをはっきりさせる必要があると思うのです。
「インジケーターは、4本値を見やすくするための補助ツールに過ぎず、先を見通すものでは決してない」
という事であり
「遅延があるのも当然であり、まず、バーチャートありきである」
という事です。
ですから、先ほども書いた通り、複数のインジケーターを重ねただけで、収益が上がるというものではないですし、精度をあげるために、複数のインジケーターと、状況分析を重ね合わせると、確かに勝率はアップするかもしれません。しかし、一日に一度や二度しかないエントリーチャンスを、じっと観察しながら待つなどという事が一般投資家に可能でしょうか?
これは実質無理な相談です。
ありえないような一日中エントリーチャンスを正確に待ち続けることが出来たとしたら、EAで行ったら、という「現実離れした計算の元での勝算」というのは、自分自身のスキルを本当の意味で伸ばすことは出来ません。
(私はEAを否定するわけでは決してありません。取引所取引の寄り引けのように「必ずその値段で約定できる」という状況と相対取引の違いは思いの他大きいという経験から、私が好まないという事と、EAで実現可能な事以上に、多彩な要素を含んだ取引を自分の手で行う事で、より、安定した収益が得られるという経験から、私はEAを行っておりません。)
さて、では、インジケーターの位置づけを補助的なもの、と踏まえた上で、いくつかのシンプルなインジケーターを採用します。これは、D-スキャルピングのPDFで明かしていますが、ごくごく当たり前のインジケーターです。
それらの解釈の仕方こそが問題なのです。
そのインジケーターの本当に意味することをきちんと理解すれば、「状況」をきちんと把握する事が可能となります。
そして、短い時間軸の中で、各通貨ペアで見られる「動きの特徴」を捉えるのが、D-スキャルピングの肝となります。これら動きの特徴に関しては、揉み合いの際、トレンドがある時、双方で別々に見られるものがあります。両方をきちんと捉えることで、マーケットを観察する時間を出来るだけ無駄にしないようにします。
これらをあわせて実際に取引のために観察する時間を無駄にしないために
各通貨ペア(5通貨ペア)を観察する事により、30分に一度程度のエントリーチャンスがある
退屈せずに、各通貨ペアを観察出来る
インジケーターの意味するところを完全に理解し、それにより「ルール違反」をそもそも犯す気がなくなる
といった取引手法が出来上がりました。
いくら、優れた手法であっても、それが「正論」であっても、結果がついてこないと意味がなく、
また、いくら結果がついてくるものであっても、「ロジックがわからない」ものであったり、「正論である」と納得出来ていないと長く継続は出来ません。
投資手法は、自分の性格にあったものでないと継続は難しい、と私は考えています。
私はせっかちであり、また、待つ事も苦手であり、また、シンプルでないとすぐに混乱しますし、深く納得出来ていないとルール違反も犯してしまいがちな弱い人間です。
そんな私が自分を律し、自分が一番楽に収益があげれるように作り上げた手法がこのD-スキャルピングです。
少しはしょりながら、思いつくままに記しましたので、わかりにくい箇所が多い文章となりましたが、過去の記事とも照らし合わせて、少しでもD-スキャルピングの雰囲気が正確に伝われば、と思っております。
何かご質問等がありましたら、お気軽にご連絡下さい。お待ちしております。
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