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インプラント、正しい理解を 手術ミスで訴訟…格安治療には要注意 (2/2ページ)
医院の経営も大切
鈴木理事長は正しい理解を広めるため、平成3年から年に数回、定期的に説明会を開催している。17日に帝国ホテル(東京都千代田区)で開かれた説明会には117人が参加。荒川区の無職男性(60)は「差し歯が取れ、医師からインプラントを薦められた。説明会に参加し、値段は高いが検討しようと思った」と話した。
鈴木理事長は「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)や高血圧など、リスクがある患者はいる。それは手術前に綿密に検査すれば回避できる」と話す。適切な手術であればインプラントの定着率は95%を超え、安全性も極めて高いという。
医院選びのポイントとして、鈴木理事長は「長期的な実績・経験があり、それをデータを基に示せる医院が第一。インターネット上に架空の実績を提示している悪質な医院もある。手術のメリットとリスクを患者に説明しているか、継続的な術後ケアをするために医院経営に安定性があるかを見るのも大切だ」とアドバイスする。
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■歯のインプラント
虫歯や歯周病、事故などで歯を失った際の治療法の一つ。あごの骨にチタン製の人工歯根を埋め込み、人工歯を装着させる。第二次世界大戦後、欧米で本格的な研究が進み、日本では1990年代から認知が進んでいる。入れ歯やブリッジなどの従来の治療法に比べ、天然の歯に近く見栄えも良い▽周囲の歯を削る必要がなく、ほかの歯にかかる負担が小さい▽長期間にわたり劣化しない−などのメリットがある。一方で、あごの骨を削るため、後遺症や感染症の可能性▽自由診療のため治療費が高額−などのデメリットがある。ただ、治療費や検査費は医療費控除の対象となるため、所得に応じて一部還付される。