1R、徳永(右)をロープ際に追いつめダウンを奪う三好=フードバル熊本
「ボクシング西軍代表決定戦」(24日、フードバル熊本)
11階級で争われ(フェザー級は不戦勝)、ライト級の三好祐樹(23)=FUKUOKA=が、西日本MVPの徳永幸大(ウォズ)との無敗対決を1回KOで制し、敢闘賞を獲得した。MVPはスーパーフライ級の田中裕士(18)=畑中、技能賞にはバンタム級の柘植雄季(19)=駿河=が選出された。各階級の西軍代表は、12月19日の全日本新人王決定戦(本社主催、東京・後楽園ホール)で東日本代表と激突する。
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レフェリーが試合を止めた瞬間、三好がリングに突っ伏して号泣した。「相手が決まってからすごい悩んだし…、怖かったし…、そういうことがあふれてきて、感動して泣いちゃいました。泣くのはまだ早いんですけどね」。試合後はちょっぴり恥ずかしそうにしながらも、誇らしげに歓喜のシーンを振り返った。
相手は5戦5勝5KOで西日本MVPの徳永。「中日本との対抗戦のビデオを見て、すごく怖くなった。負ける夢も見ました」と言うが、試合では勇敢に攻め続けた。身長で11センチ上回る相手の懐に飛び込み、しつこくボディーを連打。1回終了間際に左フックがアゴをとらえ、ふらついた徳永を一気に打ち倒した。
ボクシングを始めたきっかけは、両親に白いタンクトップ姿を「虫取り少年みたい」と笑われたこと。「強くなって見返したい」と、高校1年生でジムに入門した。「両親にはすごく感謝しています」。たくましくなった二の腕をさすりながら、満面に笑みをたたえた。「ここまで来たらぜひ、いや絶対に全日本新人王を取ります」。力強く日本一を宣言した。
(2010年10月24日)