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民主政権、全土連と和解 野中氏「政治的中立」を宣言

2010年10月21日3時0分

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 自民党の有力な支持団体だった全国土地改良事業団体連合会(全土連)の野中広務会長が今月6日、鹿野道彦農林水産相と会談して「政治的中立」を宣言し、民主党政権と和解していたことが分かった。民主党政権は小沢一郎元幹事長が主導して今年度の土地改良予算を大幅に減らしたが、来年度予算では増額する見通しだ。

 会談は農水省で行われた。野中氏が鹿野氏に対し、「我々は政治的に全く中立だ。自民党にも民主党にも一切選挙運動はやらない」とする文書を読み上げたうえで、土地改良予算への配慮を要望。鹿野氏も理解を示したという。会談に同席した吹田(ふきだ)あきら(あきらはりっしんべんに晃)副会長は「あれほど予算削減されては政治活動はできない。土地改良は補助金を受けての仕事。中立でよい」と説明する。

 全土連は、今夏の参院選比例区に自民党から元九州農政局長の擁立を決定。小沢氏から「政治的態度が悪い」と批判され、2010年度予算編成で概算要求段階の4889億円から2129億円に大幅に削られた。野中氏は小沢氏に直接会って予算の復活を要望しようとしたが、面会さえできなかった。

 その後、全土連は候補者擁立を撤回し、政治団体の活動も休眠させた。全土連理事だった森喜朗元首相、青木幹雄元参院議員会長ら自民党の実力者も退いた。これを受け、民主党は土地改良のワーキングチーム(WT)を設置。今年8月には全土連幹部から予算要望を聞き、和解の機運が高まっていた。

 近く閣議決定する今年度の補正予算案などでは約725億円が復活。来年度予算案の概算要求にも2508億円が盛り込まれた。民主党WTの玉木雄一郎事務局長は「全土連が中立になるならいい話。多くの議員が地元の要望を受け、予算を付けようと動いた」と話す。(川見能人)

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