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◆J1第27節 大宮2―2川崎(24日・NACK5スタジアム) 07年から4季にわたり観客数の水増し発表をしていた大宮は、不祥事発覚後初のホーム戦となる川崎戦を行った。2点を先行される苦しい展開も、後半選手が奮起し2―2で引き分けに持ち込んだ。渡辺誠吾社長(55)が試合前にサポーターに謝罪、Jリーグ管理下で集計作業を行うなど信用回復につとめた。また、2位・鹿島と3位・G大阪はともに勝ち、首位・名古屋との勝ち点差8を守った。
上層部の暴走で失った信頼。スキャンダルに心乱れるサポーターに、選手は執念で応えた。2点差からの同点劇。「僕たちはピッチ上でしか頑張ることはできない。いろいろあって初めての試合。負けないでよかった」。同点弾を決めたFW石原は、大きく息を吐き出した。
試合開始1時間前の午後3時。ピッチ上にクラブスタッフが立ち並び、渡辺社長が3年間で11万人以上にのぼる観客数水増しの謝罪を行った。静まり返った大宮側スタンドからは、まばらなブーイングにまばらな拍手。そして「積み上げた勝ち点に水増しなし」「試合に集中 俺たちがついている」の横断幕が掲げられていた。その頃、選手はスタジアムに到着し、室内でアップ中。鈴木監督は「勝つことが大切。それが汚名返上、信頼回復につながる」。そういって選手を送り出した。負けてはいけない試合だった。
だが、開始11分間で2失点。前半20分のMF金沢のシュートはゴールインしたかに見えたがノーゴール。すべてのベクトルは負の方向を向いたが、“重荷”を選手は跳ね返してみせた。後半4分、DF深谷がゴール。そして23分にピッチに送り出された石原は、右クロスに右足から飛び込み、ゴールにねじ込んだ。水増しなしの1万740人が最も沸いた瞬間だ。
水増し疑惑が報道された6日、クラブは選手に疑惑を完全否定。7日には一転してJリーグに疑惑を認めたが説明もなく、19日朝、ようやく社長が事情説明に練習に訪れた。「この先どうなるか、という不安はある」。大宮ユース出身の金沢は心情を吐露した。だが、この日の勝ち点1は数字以上に大きな引き分け。「気持ちの入ったプレーを見せられた」と深谷。どん底からの出直しを迫られた大宮の選手たちは、確かな一歩を踏み出した。
◆観客数途中経過「3993人」発表 この日、07年11月11日のNACK5スタジアムこけら落としから51戦目にして初めて本当の観客数が発表された。
大宮は通常ではやらない発表方法で透明性を必死にアピールした。まず試合前に途中経過として「3993人」を発表。運営室ではJリーグ関係者が来場し、午後5時30分の集計締め切りまで作業を監視。午後5時42分、通常は入場者数の総数を発表するだけだが、一般入場者1万672人、VIP51人、車いす観戦者17人と内訳まで電光示板に表示。報道陣には一般ゲート3つそれぞれの通過人数まで公表した。J関係者は「きょうは適切だった」と話した。Jリーグは今後、他クラブも巡回し、不正を予防する。
すでに辞意を表明している渡辺社長はピッチでの謝罪に先立ち、午後1時半の優先入場時にもファンへ謝罪。今季、前節までのNACK11試合の平均観客数は1万2222人。これまで1試合平均で約2000人を水増ししていたことが、正確な発表で証明された。
(2010年10月25日06時03分 スポーツ報知)
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