豪ゴルファーがコカイン所持で逮捕！０６年には優勝

コカイン所持容疑で逮捕されたパースキー容疑者。「ブリヂストンオープン」に出場し、予選落ちしていた

　プロゴルファーのウェイン・パースキー容疑者（３６）＝オーストラリア＝が２３日、コカインを所持したとする麻薬取締法違反（所持）容疑で千葉県警千葉中央署に逮捕された。千葉市内で行われた男子ツアー戦に予選落ちした２２日夜、パブでコカインを所持していた疑い。日本男子ツアーのシード選手の逮捕は史上初。０６年に優勝経験がある同容疑者は「自分で使うつもりで所持していた」と容疑を認めている。日本ゴルフツアー機構（ＪＧＴＯ）は永久追放も視野に処分を検討している。

　石川遼の登場以来、フレッシュなイメージが定着して人気を回復させていた男子ゴルフ界に衝撃が走った。現役ツアープロが大会期間中にコカイン所持で逮捕される前代未聞の事件が起きた。

　千葉中央署によると、パースキー容疑者は２２日午後７時５０分頃、千葉市中央区のパブで、ポリ袋に入った粉末状のコカイン１・２５グラムを着衣のポケットに所持した疑いで逮捕。容疑を認めている。同署は余罪を追及する方針で、同法違反（使用）容疑での捜査も視野に入れている。

　パースキー容疑者は、２１日から千葉市緑区の袖ケ浦ＣＣで行われている男子プロゴルフツアー「ブリヂストンオープン」に出場するため１７日に来日。同市内のホテルに滞在して試合に臨んだが、初日に３オーバーの８８位と出遅れ、２日目はイーブンにまとめたものの、突破ラインに２打及ばず７４位で予選落ち。その数時間後に友人のゴルフ関係者と２人でパブを訪れていた。

　友人とともに店内で食事をしていたパースキー容疑者だったが、何かの拍子にコカイン入りの袋が着衣のポケットから床に落下。その様子を目撃した他の客が「変なものを持っている外国人がいる」と同署に通報し、駆け付けた署員が逮捕した。事情聴取には素直に応じたという。

　一報を受けたＪＧＴＯの小泉直会長は「ブリヂストンオープン」が開催中の袖ケ浦ＣＣで会見を行い「極めて遺憾。除名も含めて検討する。少なくとも年内の試合は一切出さない。法律に反しているわけで、厳しい処分は当然」と永久追放を示唆。週明けの２５日にマナー委員会を開いて処分を検討し、その後の臨時委員会で正式に決定する。また薬物対策を強化していく方針も明かし、昨年から年数回のペースで導入しているドーピング検査を毎試合行うことも検討している。

　あるツアー関係者は「腕にタトゥーを入れており、激情型の人間。素行の悪さは関係者の間では有名だった」と評したパースキー容疑者。０３年から日本ツアーに参加し、０６年の開幕戦「東建ホームメイトカップ」で優勝。今季まで４年連続シードを確保していたが、今季の賞金ランクは７４位にとどまっていた。

　◆ウェイン・パースキー　１９７４年７月７日、豪州・ブリスベーン出身。３６歳。プロ転向は２０００年。Ｂ・ジョーンズの誘いで０５年、日本ツアーの最終予選会を受け合格。０６年開幕戦「東建ホームメイトカップ」で初優勝。ツアー通算１勝。昨年は１４３３万７５６５円を獲得し賞金ランク６５位で４年連続となるシード権を獲得。今季は「ミズノオープンよみうりクラシック」での４位が最高。現在の賞金ランクは７６１万２７００円で７４位。家族は妻と１女１男。１８３センチ、７８キロ。

（2010年10月24日06時02分スポーツ報知）