(上の続き)
青山繁晴
「ところが、それを明らかにしないまま、このうやむやな言葉のまま、検事総長が決断してしまえば、船長釈放を決断してしまえば、それは法を超えた話になってしまうから、あえて、指揮権発動させるべきだと、強硬論で言ってんじゃありませんと、いうことだったんですけれども、結果はこうなりました」
青山繁晴
「ところが、それを明らかにしないまま、このうやむやな言葉のまま、検事総長が決断してしまえば、船長釈放を決断してしまえば、それは法を超えた話になってしまうから、あえて、指揮権発動させるべきだと、強硬論で言ってんじゃありませんと、いうことだったんですけれども、結果はこうなりました」
村西利恵
「検察内部でこのような声があったにも関わらず、大林検事総長は、指揮権が発動される前に自らの判断で船長を釈放するということを話しました」
青山繁晴
「はい。当然これは理由があるわけで、えー、大林さんは、僕は本当は、これはいずれ国民に自ら説明なさるべきだと思います。しかし、その、首脳陣の中で話された理由、まず1個はこうです。はい」
村西利恵
「理由は、発動されると検事総長を辞任になる」
青山繁晴
「はい。皆さんこれ正確に申しますが、実は大林さんはこういう言い方はしてません。これはむしろ周りから、発動されたらですよ、いずれにしろ検事総長を辞めなきゃいけない。ね。これは別にあの、そう法律に書いてあるわけじゃありませんよ。しかし、まあ慣習、慣習といっても一回しか発動してませんけど、おそらくこうなると。ね。で、それをその、大林さんももちろん考えているという、ことだったってことなんですよ。そして僕は取材の過程でですね、え?ということはその、大林検事総長の保身のためですかと言ったら、いや、違いますということなんですよ。2番目、はい、出して下さい」
村西利恵
「理由2つめは、人事権が奪われる」
青山繁晴
「はい。これどういうことかというと、これは今の検察の解釈ですよ。今の検察の解釈として、今の民主党政権は、指揮権発動にためらいが少ない、ハードルが低いと思ってるんですよ。それどうしてかというと、千葉景子さん、前の法務大臣が就任なさる時に、記者会見で、小沢一郎さんの事件の関連で指揮権発動はあり得ますかという、聞かれた時に、必ずしも明確に否定しなかったですね。そのあと検察はいろんな分析をして、この政権は比較的ハードルが低いと判断して、ということは今回、指揮権発動を許すと、抵抗した結果、指揮権がほんとに発動されると、そのあと何かにつけ、何度も発動されるかもしれないと。そうするとそのたびに検事総長辞めなきゃいけなくなって、これ検察もはっきり言うと官僚組織ですから、誰が次の検事総長かっていうのをもう、何代かにわたって事実上決めてるとこあるんですよ。それが崩れてしまって、結局ごちゃごちゃになって最終的には検事総長を、自分たちで決める人事権を奪われてしまう。これ僕、あの、良い認識だと言ってないんですよ。これはだから自己保身というより組織防衛の話なんですよ。官僚組織としてのですね。で、組織防衛って話をされたらですよ、例えば、その、那覇地検がそれに抵抗できるはずがないわけですよね」
山本浩之
「そうですよねー」
青山繁晴
「そして皆さん、もう一回これを見ていただくと」
村西利恵
「24日の会見ですね」
青山繁晴
「はい。ですから、今、皆さんにお話ししたことがここに表れてて、今後の日中関係考慮っていうのは、政治から、指揮権は発動してないけれども、指揮権発動をいわば根拠にした、法律を根拠にしながらも、明らかにできない話で圧力が来ましたよってことを実は示唆してるわけですね」
一同
「うーん」
青山繁晴
「そうすると、これより前にわざわざ置いてある、国民への影響って何だろう、それをこのあと、後半お話ししたいと思うんですね。そして、後半に向けての、今日のキーワードはこれです(フリップ出す)」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは、『ほんとうの亡国』。もう一つの圧力とは一体誰のどんなものがあったのか、CMのあと詳しく話していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「官邸の圧力があったとの解説はよく分かりました。では船長釈放の背景にもう一つの理由、これは何なんでしょうか」
青山繁晴
「はい。ここに書いてある国民への影響っていう、いわばこの謎の言葉が出てきた、背景の圧力とはこれです」
村西利恵
「それは、経済界から、検察だけがいい顔をして正義漢になって、その陰で日本経済が破綻してもいいのかという圧力があった」
青山繁晴
「はい。これは、皆さん改めてこっち(時系列の表)見ていただくと、例えばレアアースのことだけ言ってるんじゃないんですよ。で、本当はこの2つはですね、例えば日本人4人、フジタの4人の方ですが、フジタってのは遺棄化学兵器の事業に関わってるんですね。この遺棄化学兵器ってのは、今日時間がなくて全部説明できませんが、本当は日本軍が遺棄したものではありません。これは日本軍が、ちゃんとソ連軍と国民党軍を中心としたところに、ちゃんと正式に渡したんですよ。従って、それが放り出されたりしたらソ連軍とか国民党軍とか、そっちの、あるいは中国側の責任なんであって、これは中国はそれを上手に使いながら、日本から多額のお金を引き出してるわけですね。だからこの、フジタの方をもうほんとに最終的に酷い目に遭わしたりしたら、その事業がおかしくなるから、これは本当はあの、もちろん楽観視はできません、4人の方の命、何より大事ですから、僕たちは全力を挙げて守らなきゃいけないし、守っていますけれども、しかしその、たとえば経済界のこういう圧力の本当の背景ではないんですよ。それからレアアースの方も、これWTOに提訴したら日本が勝ちますし、それからアメリカが何よりもこれ嫌がってるから、アメリカが味方になると、中国はWTOに提訴された時に勝てるわけがないです。だからそうじゃなくて、この経済界の言ってるのは、要するに中国が日本の作ったものを買わなくなってくれたら、日本がものを作って誰が買ってくれるんだと。自動車にしろ何にしろ、もう日本国内もデフレ、世界もだんだんデフレになるのに、中国が買ってくれなかったら日本経済破たんするだろうというプレッシャーをかけてきて、えー、これを僕に証言した、いわば良心派の検察首脳の一人は、これは辛かったと。で、正直、日本の経済界は、愛国者はそんなに多くないからねという言い方をされて、僕の胸にぐさっと突き刺さったんですよ。で、この番組のスタッフの中にもね、僕にこれは拝金主義ですかという意味のことを聞かれた方いらっしゃいますけど、僕はそれは違うと思いますよ。経済活動はまっとうな経済活動であって、それは拝金主義でも何でもない。そうじゃなくてですよ、この経済界の人を一方的に責めるんじゃなくて、日本経済が中国頼みになるっていうのが本当の亡国なんですよ」
一同
「うん」
青山繁晴
「中国頼みじゃない日本経済を作らなきゃいけないということを、本当は僕はこれは物語ってるんだと思うんですね。で、その上で、皆さん、このあと、今どうなってるのか、これからどうなっていくのかを当然考えなきゃいけなんですが、現在はこうです。はい、出して下さい」
村西利恵
「今、尖閣諸島周辺はどうなっているかというと、官邸から海上保安庁に明確な指示は出ていない」
青山繁晴
「この明確な指示ってのは何のことを言ってるかというとですよ、まず、今までと同じように漁船が入ってきて、その漁船が、ま、ひょっとしたら偽装漁船であるのも含めてですよ、巡視船、日本の巡視船に体当たりしてきたりしたら、逮捕します、もう一度。今回が処分保留であろうが釈放だろうが、それは逮捕します。で、僕は、海上保安庁の側に提案してるのは、現行犯逮捕すべきだと、半日置くんじゃなくて、と言ってますが、それは海保ははっきり言って検討中だと聞いてますけれども、いずれにしろ、それははっきりしてんですよ。官邸側の意思がどうであれ」
青山繁晴
「しかし、明確な指示がないって何を言ってるかというと皆さん、この船見て下さい。これ漁政(ぎょせい)って耳慣れない言葉でしょうが、これ日本で言うと水産庁にあたるんですよ。そして漁業監視船って言ってるんですが、これ中国、漁政って書いてますけどね、これが何と、もともと軍艦だった船を改装したものが多いんですよ。これはたまたまこのへん黒いですけど、あの…(VTRに別の白い魚政が映る)」
青山繁晴
「僕も実際に尖閣諸島の近辺で見てますけれども、それから中国でも見ましたけれども、もうあの、要するに白く塗った軍艦なんですよ」
岡安譲
「確かにいかついですねー」
青山繁晴
「ね。で、これが今どこにいるかというと、ここにいるんですよ、今。2隻。ぐるぐる回って。これあの、尖閣諸島ですね。そして領海ってのはその、海があの、要するに、地面に接してるとこですよ。ね。だから島の周りは領海なんですが、その、その周りは、えー、最近の考えで、えー、排他的経済水域ですね。そこの間に、この中間地域、接続地域って言うんですが、ここをぐるぐる回っててですよ、それ今どうしてるかというと、海上保安庁はとりあえずこれ伴走って言うんですけど、あの、一緒に走るですね、その伴走してこうやって付いて回って、付いて回って、その、質によって、スピーカーでやったりしてるんですが、これをどうすんのかっていう指示はないんです。この伴走も、海上保安庁の自分の決意でやってるんですよ」
山本浩之
「ああー」
青山繁晴
「もうあの、船長が釈放されたからガッカリしてるんじゃなくて、未だに自分の決意を貫いてやってるんですよ、海上保安庁は」
一同
「うーん」
青山繁晴
「で、その上でですね、これがどうなるかというと、やがてこうなるんですよ。はい、出して下さい」
青山繁晴
「はい。これ海監(かいかん)。海監。その、海の監視って言いましてね。これが皆さん、わずか2年前の2008年12月にここにやってきて、その時はまっすぐこの尖閣諸島のこの領海に入ってきたんですよ。で、その時も海上保安庁は、それを伴走してその、出ていって下さい、出ていって下さい、これ実はですね、漁船なら対応できるけども、こういう中国の政府の船が出てきた時は、これあの、海上保安庁は対処できないんですよ。で、しかもその時の日本の報道はでね、海上調査船と報道したんですが、違います。それは中国の言ってる見せかけであって、日本で言ったら、巡視船プラスアルファの、要するに武装してる船なんですよ」
村西利恵
「武装してる」
青山繁晴
「はい。それと2年前に向かい合った時に、海上保安庁の側から出ていって下さいって言った時に、向こうから返答があったんですよ。皆さん、あとでね、当時の新聞記事見て下さい。中国側から返答があったという、そこで記事が終わってんですよ、ほとんどの、全部の記事が。ほんとはその返答っていうのは、ここは中国の領海であると、我々がパトロールするのは当たり前だという返答が返ってきたんですよ。それで済ましてたから、今回の事件も実は起きたわけなんですよ」
一同
「はあー」
青山繁晴
「従って、あの、この先どうなるかについてはですよ、やっぱり、海上自衛隊も含めて、もう一回腹を決め直して、領土と言うなら、領海と言うなら、どう守るかを決めなきゃいけないんです。しかし皆さん、今日、一番最初に言いましたね、中国だって誤算がありますよと。その証拠の顔を見て下さい。はい、出して下さい」
青山繁晴
「はい。これ『きょうゆ』と読みますけれどね」
村西利恵
「報道官」
青山繁晴
「この女性のま、外務副報道局長ですが、この人がまあ、すっごい、すみません、こういう言い方して悪いかもしれないけど、上から目線で、もうあの、中国が世界を支配してるような感じで言うってのは、皆さんお馴染みでしょ。ところが、これ、これ写真では笑ってるように見えないけど、昨日突然にニコニコしてですよ、その、例えば報道ステーションなんかは、急に機嫌が良くなったと報道してましたけど、機嫌が良くなったんじゃありません。これは中国が今、世界から孤立し始めて、おっかないと思われてるから、この報道官もニコニコしなきゃいけないようになったんですよ」
一同
「ああー」
青山繁晴
「つまり中国はやりすぎたんです。中国も世界なしでは生きていけませんから」
山本浩之
「なるほど」
青山繁晴
「それと同時に、もう一つ誤算があって、これです」
村西利恵
「それは、日本国民の目が覚めた」
青山繁晴
「はい。これあの、中国の当局者も当然見てらっしゃるからあえて申しますけれどね、日本の政治家とか官僚を、今まではっきり言うと舐めてかかってこられたんでしょうが、日本国民、私たちみんなが目が覚めていくっていうのは、これは世界を変えていきます。そして、大事なことは、今までこう意識の高かった、あるいは関心の強かった人だけじゃなくて、今回、そんなことを普段考えてない普通の市民からもたくさん僕にお手紙、メールをいただきましたし、みんなが本当に、僕すごいと思ったんです、あの24日の那覇地検の会見の直後から、みんな本気で怒ったじゃないですか。立場の違いを超えて、左右を超えて、怒ったでしょう?」
山本浩之
「そうですねー」
青山繁晴
「それを考える。そして、あるいは教育の現場で、尖閣諸島を通じて、日本の領土とか領海、そもそも国にとって領土、領海は何なのかって教育を、普通の先生ができますから、これで僕は世界は変わっていくと思います」
山本浩之
「民主主義はその、危機に瀕してるかもしれないけれども、今回のことで、そういう意識、問題意識がこう芽生えたとしたら、わずかながらですけども、ま、収穫というふうに言っていいんでしょうか」
青山繁晴
「いったん死に瀕したからこそ、再建が、本物の再建ができると僕は思ってます」
山本浩之
「ありがとうございました。えー、“ニュースDEズバリ”でした」
____________________________内容紹介ここまで
先々週(9/15)の放送で、違法操業の中国漁船を取り締まりたくても取り締まりできない状況にあって、心身に異変を生じる海上保安官までいるという青山さんのお話がありましたが、今回、船長釈放という憂き目にあってもなお決意を貫いて頑張ってらっしゃる海上保安庁の皆さん、本当に素晴らしいと思います。どんなにかお辛いでしょうに。また応援メールを送りたいと思います。
海上保安庁への意見・質問
http://www.kaiho.mlit.go.jp/shitugi/index.html
また、前記事のコメント欄にこのような呼びかけをいただいています。
何卒皆様のご協力をよろしくお願いいたします。
【請願】尖閣問題に憤る全ての皆様への協力依頼
http://bit.ly/9l4U5s http://bit.ly/bPL42r
あと、前記事でもお知らせしました10月2日(土)のデモについてですが、東京以外でもデモやチラシ配布が予定されています。
【東京都渋谷区ほか】10.2 中国の尖閣諸島侵略糾弾!全国国民統一行動
http://www.ganbare-nippon.net/event/diary.cgi?no=34
・「アンカー」尖閣事件船長釈放の真相と中国の誤算 - ぼやきくっくり(2010年9月30日)
・ここヘンJAPAN - 公式サイト
「検察内部でこのような声があったにも関わらず、大林検事総長は、指揮権が発動される前に自らの判断で船長を釈放するということを話しました」
青山繁晴
「はい。当然これは理由があるわけで、えー、大林さんは、僕は本当は、これはいずれ国民に自ら説明なさるべきだと思います。しかし、その、首脳陣の中で話された理由、まず1個はこうです。はい」
村西利恵
「理由は、発動されると検事総長を辞任になる」
青山繁晴
「はい。皆さんこれ正確に申しますが、実は大林さんはこういう言い方はしてません。これはむしろ周りから、発動されたらですよ、いずれにしろ検事総長を辞めなきゃいけない。ね。これは別にあの、そう法律に書いてあるわけじゃありませんよ。しかし、まあ慣習、慣習といっても一回しか発動してませんけど、おそらくこうなると。ね。で、それをその、大林さんももちろん考えているという、ことだったってことなんですよ。そして僕は取材の過程でですね、え?ということはその、大林検事総長の保身のためですかと言ったら、いや、違いますということなんですよ。2番目、はい、出して下さい」
村西利恵
「理由2つめは、人事権が奪われる」
青山繁晴
「はい。これどういうことかというと、これは今の検察の解釈ですよ。今の検察の解釈として、今の民主党政権は、指揮権発動にためらいが少ない、ハードルが低いと思ってるんですよ。それどうしてかというと、千葉景子さん、前の法務大臣が就任なさる時に、記者会見で、小沢一郎さんの事件の関連で指揮権発動はあり得ますかという、聞かれた時に、必ずしも明確に否定しなかったですね。そのあと検察はいろんな分析をして、この政権は比較的ハードルが低いと判断して、ということは今回、指揮権発動を許すと、抵抗した結果、指揮権がほんとに発動されると、そのあと何かにつけ、何度も発動されるかもしれないと。そうするとそのたびに検事総長辞めなきゃいけなくなって、これ検察もはっきり言うと官僚組織ですから、誰が次の検事総長かっていうのをもう、何代かにわたって事実上決めてるとこあるんですよ。それが崩れてしまって、結局ごちゃごちゃになって最終的には検事総長を、自分たちで決める人事権を奪われてしまう。これ僕、あの、良い認識だと言ってないんですよ。これはだから自己保身というより組織防衛の話なんですよ。官僚組織としてのですね。で、組織防衛って話をされたらですよ、例えば、その、那覇地検がそれに抵抗できるはずがないわけですよね」
山本浩之
「そうですよねー」
青山繁晴
「そして皆さん、もう一回これを見ていただくと」
村西利恵
「24日の会見ですね」
青山繁晴
「はい。ですから、今、皆さんにお話ししたことがここに表れてて、今後の日中関係考慮っていうのは、政治から、指揮権は発動してないけれども、指揮権発動をいわば根拠にした、法律を根拠にしながらも、明らかにできない話で圧力が来ましたよってことを実は示唆してるわけですね」
一同
「うーん」
青山繁晴
「そうすると、これより前にわざわざ置いてある、国民への影響って何だろう、それをこのあと、後半お話ししたいと思うんですね。そして、後半に向けての、今日のキーワードはこれです(フリップ出す)」
村西利恵
「ここでズバリキーワードは、『ほんとうの亡国』。もう一つの圧力とは一体誰のどんなものがあったのか、CMのあと詳しく話していただきます」
(いったんCM)
山本浩之
「官邸の圧力があったとの解説はよく分かりました。では船長釈放の背景にもう一つの理由、これは何なんでしょうか」
青山繁晴
「はい。ここに書いてある国民への影響っていう、いわばこの謎の言葉が出てきた、背景の圧力とはこれです」
村西利恵
「それは、経済界から、検察だけがいい顔をして正義漢になって、その陰で日本経済が破綻してもいいのかという圧力があった」
青山繁晴
「はい。これは、皆さん改めてこっち(時系列の表)見ていただくと、例えばレアアースのことだけ言ってるんじゃないんですよ。で、本当はこの2つはですね、例えば日本人4人、フジタの4人の方ですが、フジタってのは遺棄化学兵器の事業に関わってるんですね。この遺棄化学兵器ってのは、今日時間がなくて全部説明できませんが、本当は日本軍が遺棄したものではありません。これは日本軍が、ちゃんとソ連軍と国民党軍を中心としたところに、ちゃんと正式に渡したんですよ。従って、それが放り出されたりしたらソ連軍とか国民党軍とか、そっちの、あるいは中国側の責任なんであって、これは中国はそれを上手に使いながら、日本から多額のお金を引き出してるわけですね。だからこの、フジタの方をもうほんとに最終的に酷い目に遭わしたりしたら、その事業がおかしくなるから、これは本当はあの、もちろん楽観視はできません、4人の方の命、何より大事ですから、僕たちは全力を挙げて守らなきゃいけないし、守っていますけれども、しかしその、たとえば経済界のこういう圧力の本当の背景ではないんですよ。それからレアアースの方も、これWTOに提訴したら日本が勝ちますし、それからアメリカが何よりもこれ嫌がってるから、アメリカが味方になると、中国はWTOに提訴された時に勝てるわけがないです。だからそうじゃなくて、この経済界の言ってるのは、要するに中国が日本の作ったものを買わなくなってくれたら、日本がものを作って誰が買ってくれるんだと。自動車にしろ何にしろ、もう日本国内もデフレ、世界もだんだんデフレになるのに、中国が買ってくれなかったら日本経済破たんするだろうというプレッシャーをかけてきて、えー、これを僕に証言した、いわば良心派の検察首脳の一人は、これは辛かったと。で、正直、日本の経済界は、愛国者はそんなに多くないからねという言い方をされて、僕の胸にぐさっと突き刺さったんですよ。で、この番組のスタッフの中にもね、僕にこれは拝金主義ですかという意味のことを聞かれた方いらっしゃいますけど、僕はそれは違うと思いますよ。経済活動はまっとうな経済活動であって、それは拝金主義でも何でもない。そうじゃなくてですよ、この経済界の人を一方的に責めるんじゃなくて、日本経済が中国頼みになるっていうのが本当の亡国なんですよ」
一同
「うん」
青山繁晴
「中国頼みじゃない日本経済を作らなきゃいけないということを、本当は僕はこれは物語ってるんだと思うんですね。で、その上で、皆さん、このあと、今どうなってるのか、これからどうなっていくのかを当然考えなきゃいけなんですが、現在はこうです。はい、出して下さい」
村西利恵
「今、尖閣諸島周辺はどうなっているかというと、官邸から海上保安庁に明確な指示は出ていない」
青山繁晴
「この明確な指示ってのは何のことを言ってるかというとですよ、まず、今までと同じように漁船が入ってきて、その漁船が、ま、ひょっとしたら偽装漁船であるのも含めてですよ、巡視船、日本の巡視船に体当たりしてきたりしたら、逮捕します、もう一度。今回が処分保留であろうが釈放だろうが、それは逮捕します。で、僕は、海上保安庁の側に提案してるのは、現行犯逮捕すべきだと、半日置くんじゃなくて、と言ってますが、それは海保ははっきり言って検討中だと聞いてますけれども、いずれにしろ、それははっきりしてんですよ。官邸側の意思がどうであれ」
青山繁晴
「しかし、明確な指示がないって何を言ってるかというと皆さん、この船見て下さい。これ漁政(ぎょせい)って耳慣れない言葉でしょうが、これ日本で言うと水産庁にあたるんですよ。そして漁業監視船って言ってるんですが、これ中国、漁政って書いてますけどね、これが何と、もともと軍艦だった船を改装したものが多いんですよ。これはたまたまこのへん黒いですけど、あの…(VTRに別の白い魚政が映る)」
青山繁晴
「僕も実際に尖閣諸島の近辺で見てますけれども、それから中国でも見ましたけれども、もうあの、要するに白く塗った軍艦なんですよ」
岡安譲
「確かにいかついですねー」
青山繁晴
「ね。で、これが今どこにいるかというと、ここにいるんですよ、今。2隻。ぐるぐる回って。これあの、尖閣諸島ですね。そして領海ってのはその、海があの、要するに、地面に接してるとこですよ。ね。だから島の周りは領海なんですが、その、その周りは、えー、最近の考えで、えー、排他的経済水域ですね。そこの間に、この中間地域、接続地域って言うんですが、ここをぐるぐる回っててですよ、それ今どうしてるかというと、海上保安庁はとりあえずこれ伴走って言うんですけど、あの、一緒に走るですね、その伴走してこうやって付いて回って、付いて回って、その、質によって、スピーカーでやったりしてるんですが、これをどうすんのかっていう指示はないんです。この伴走も、海上保安庁の自分の決意でやってるんですよ」
山本浩之
「ああー」
青山繁晴
「もうあの、船長が釈放されたからガッカリしてるんじゃなくて、未だに自分の決意を貫いてやってるんですよ、海上保安庁は」
一同
「うーん」
青山繁晴
「で、その上でですね、これがどうなるかというと、やがてこうなるんですよ。はい、出して下さい」
青山繁晴
「はい。これ海監(かいかん)。海監。その、海の監視って言いましてね。これが皆さん、わずか2年前の2008年12月にここにやってきて、その時はまっすぐこの尖閣諸島のこの領海に入ってきたんですよ。で、その時も海上保安庁は、それを伴走してその、出ていって下さい、出ていって下さい、これ実はですね、漁船なら対応できるけども、こういう中国の政府の船が出てきた時は、これあの、海上保安庁は対処できないんですよ。で、しかもその時の日本の報道はでね、海上調査船と報道したんですが、違います。それは中国の言ってる見せかけであって、日本で言ったら、巡視船プラスアルファの、要するに武装してる船なんですよ」
村西利恵
「武装してる」
青山繁晴
「はい。それと2年前に向かい合った時に、海上保安庁の側から出ていって下さいって言った時に、向こうから返答があったんですよ。皆さん、あとでね、当時の新聞記事見て下さい。中国側から返答があったという、そこで記事が終わってんですよ、ほとんどの、全部の記事が。ほんとはその返答っていうのは、ここは中国の領海であると、我々がパトロールするのは当たり前だという返答が返ってきたんですよ。それで済ましてたから、今回の事件も実は起きたわけなんですよ」
一同
「はあー」
青山繁晴
「従って、あの、この先どうなるかについてはですよ、やっぱり、海上自衛隊も含めて、もう一回腹を決め直して、領土と言うなら、領海と言うなら、どう守るかを決めなきゃいけないんです。しかし皆さん、今日、一番最初に言いましたね、中国だって誤算がありますよと。その証拠の顔を見て下さい。はい、出して下さい」
青山繁晴
「はい。これ『きょうゆ』と読みますけれどね」
村西利恵
「報道官」
青山繁晴
「この女性のま、外務副報道局長ですが、この人がまあ、すっごい、すみません、こういう言い方して悪いかもしれないけど、上から目線で、もうあの、中国が世界を支配してるような感じで言うってのは、皆さんお馴染みでしょ。ところが、これ、これ写真では笑ってるように見えないけど、昨日突然にニコニコしてですよ、その、例えば報道ステーションなんかは、急に機嫌が良くなったと報道してましたけど、機嫌が良くなったんじゃありません。これは中国が今、世界から孤立し始めて、おっかないと思われてるから、この報道官もニコニコしなきゃいけないようになったんですよ」
一同
「ああー」
青山繁晴
「つまり中国はやりすぎたんです。中国も世界なしでは生きていけませんから」
山本浩之
「なるほど」
青山繁晴
「それと同時に、もう一つ誤算があって、これです」
村西利恵
「それは、日本国民の目が覚めた」
青山繁晴
「はい。これあの、中国の当局者も当然見てらっしゃるからあえて申しますけれどね、日本の政治家とか官僚を、今まではっきり言うと舐めてかかってこられたんでしょうが、日本国民、私たちみんなが目が覚めていくっていうのは、これは世界を変えていきます。そして、大事なことは、今までこう意識の高かった、あるいは関心の強かった人だけじゃなくて、今回、そんなことを普段考えてない普通の市民からもたくさん僕にお手紙、メールをいただきましたし、みんなが本当に、僕すごいと思ったんです、あの24日の那覇地検の会見の直後から、みんな本気で怒ったじゃないですか。立場の違いを超えて、左右を超えて、怒ったでしょう?」
山本浩之
「そうですねー」
青山繁晴
「それを考える。そして、あるいは教育の現場で、尖閣諸島を通じて、日本の領土とか領海、そもそも国にとって領土、領海は何なのかって教育を、普通の先生ができますから、これで僕は世界は変わっていくと思います」
山本浩之
「民主主義はその、危機に瀕してるかもしれないけれども、今回のことで、そういう意識、問題意識がこう芽生えたとしたら、わずかながらですけども、ま、収穫というふうに言っていいんでしょうか」
青山繁晴
「いったん死に瀕したからこそ、再建が、本物の再建ができると僕は思ってます」
山本浩之
「ありがとうございました。えー、“ニュースDEズバリ”でした」
____________________________内容紹介ここまで
先々週(9/15)の放送で、違法操業の中国漁船を取り締まりたくても取り締まりできない状況にあって、心身に異変を生じる海上保安官までいるという青山さんのお話がありましたが、今回、船長釈放という憂き目にあってもなお決意を貫いて頑張ってらっしゃる海上保安庁の皆さん、本当に素晴らしいと思います。どんなにかお辛いでしょうに。また応援メールを送りたいと思います。
海上保安庁への意見・質問
http://www.kaiho.mlit.go.jp/shitugi/index.html
また、前記事のコメント欄にこのような呼びかけをいただいています。
何卒皆様のご協力をよろしくお願いいたします。
【請願】尖閣問題に憤る全ての皆様への協力依頼
http://bit.ly/9l4U5s http://bit.ly/bPL42r
あと、前記事でもお知らせしました10月2日(土)のデモについてですが、東京以外でもデモやチラシ配布が予定されています。
【東京都渋谷区ほか】10.2 中国の尖閣諸島侵略糾弾!全国国民統一行動
http://www.ganbare-nippon.net/event/diary.cgi?no=34
・「アンカー」尖閣事件船長釈放の真相と中国の誤算 - ぼやきくっくり(2010年9月30日)
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