新鮮な空気と、浅間山のすそ野に広がる紅葉真っ盛りの美しい風景が、自然と足を進める。
スタート直後は公言した1キロ6分ペースより、やや速かったが、体が温まると同時にマイペースをキープ。15キロ前後で苦しくなっても、「何回も集中し直しました」と持ち前のタフネスぶりを発揮。1時間54分53秒の好タイムで完走を果たし、「かなり納得いく結果。軽井沢は初めて来ましたが、空気はおいしくてアップダウンも激しくないので走りやすい。ガードランナーと軽井沢合宿したいねって盛り上がりました」と充実の表情だ。
知人夫婦の勧めで走ることに目覚め、初挑戦した08年12月のホノルルマラソンで4時間24分55秒を叩き出すなど、走り始めて2年で3度のフルマラソン完走を誇る。初ハーフの今大会に向けてもここ1カ月は仕事の合間を縫って週2回の自主トレを実施。60キロ以上も走り込み、エネルギー源の炭水化物の摂取を意識するなど万全を期した。
沿道の人々の温かい応援に加えて、聖パウロカトリック教会といった旧跡や紅葉に彩られた林道など、色とりどりの景色も快走を後押しした。
「テーマがFUN&RUN(楽しく走ろう)だったのですが、ランナーの皆さんと励まし合ったり、皆さんの距離が近くてうれしかった。歩道では子供から大人まで旗を持って応援してくれて。力をくれた沿道の人たちを熱い気持ちにさせてあげなきゃって、感謝しました」と声を弾ませた。
筋肉疲労から右太もも裏に軽い肉離れを起こしたが、「右足をかばって左足が痛くなったんですが、走りながらストレッチしたり。矯正したフォームも疲れたら昔のフォームに戻したり、自分で使い分けました」と余裕を持って走れたことも好タイムにつながった。
目標の「2時間切り」を達成したことで、来年1月23日の湘南国際マラソンへの自信も得た。「意識し過ぎず、さりげなく4時間切りを達成したい。まだ3カ月あるので、このペースで距離を徐々に延ばしていけば、いけそうな気がします」。
「第2回サンスポ軽井沢リゾートマラソン」についても意欲的で、「第1回が成功して歴史的瞬間に立ち会えた。軽井沢の魅力や自然の大切さをもっと伝えていけたら」と再チャレンジをアピール。記念すべき大会を華やかに締めくくった。(納村悦子)