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Share児童ポルノコレクター数調査


2010年9月27・28日の両日、全国21都道府県による児童買春・ポルノ禁止法違反の一斉取締りにより、ファイル共有ソフト(P2P)を利用して児童ポルノ(18歳未満の児童を被写体としたポルノ)を共有目的で所持していた18人が逮捕されました。
P2Pだけに狙いをつけた児童ポルノの一斉取締りは初めてのケースであり、同様に大規模な一斉取締りとしては、2009年11月30日に行われたShare(シェア)を利用し、著作権者に無断で、映画、音楽、アニメ、ゲームなどの著作物を無断で共有した11人が逮捕された事件以来となります。

今回、当社では実際にShare上で児童ポルノを対象とした画像・ファイルを収集しているコレクターの人数(ノード数)が現在どの程度存在するのかにつきまして、弊社独自の調査システムを用いて調査を行いましたので、その結果を以下に掲載します。
※児童ポルノのコレクターとみなした利用者は、児童ポルノを収集するために趣向の似ている利用者同士がお互いにファイルを共有しやすくするために設定する「クラスタ」に児童ポルノ関連の用語を設定している利用者をコレクターとしてカウントを行いました。
また、今回の調査では実際に実在する人物のものか、もしくは架空の人物のイラスト等なのかなどといった実際のファイル自体の調査は行っておりませんので、予めご了承下さい。

参考資料:調査結果グラフ



今回の調査に関して

今回の調査により、Shareの利用者のうち2万人以上が児童ポルノを収集するためにShareを利用しているという実態が分かりました。これは、全体のShareの利用者数が約10万人規模であるうち、2割以上の利用者がこうした児童ポルノのコレクターであることを表しています。また、調査結果を見る限り、今回の全国一斉取締りによる児童ポルノコレクターへの抑止効果は限定的であるように思われます。青少年をこうした有害情報から遠ざけるには、社会全体のよりいっそうの取り組みが必要と考えられます。
ファイル共有ソフトはその仕組み上、利用しただでけで意図せず児童ポルノが含まれた画像や動画を中継してしまう危険性があります。また、家族等で共有したPCで家族の誰かがファイル共有ソフトを利用してしまった場合などは、まったく本人の気づかないところで犯罪が成立してしまう可能性もあります。
各企業・官公庁等の皆様には、社員が自宅でP2Pを利用することで、暴露ウイルスに感染し持ち帰った業務情報などが流出してしまう、危険性に加え、映画・音楽等の著作物、児童ポルノが含まれた画像や動画を違法にダウンロードし、中継・公開してしまうことで、逮捕される危険性があります。そのため、再度社員教育の徹底を行っていただくとともに、今後のセキュリティ対策・対応のご参考となれば幸いです。