■いつ、なにが起きたのか? |
2004年6月、韓国の食品加工業者が本来生ゴミとして処理されるはずの食材を加工して、ギョーザの具として販売していることが判明しました。
韓国内の25社がこの食品加工業者からギョーザの具を購入し、製品として出荷しています。
この業者は4年にわたって、同様のギョーザの具を販売してきた模様です。
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■生ゴミとして処理されるはずの食材ってなに? |
沢庵のあまりである大根のしっぽを、廃井戸の水にさらして塩抜きしたものだそうです。
大根のしっぽの中に少なからず腐敗したものが存在しています。
ちなみに、この廃井戸の水からは大腸菌・病原性の細菌が検出されています。
要するに材料費をけちったというわけです。
また、加工工場内も清潔という言葉からは程遠い状況といえます。
工場内写真<注意! 食事中の閲覧は避けたほうが無難です。 |
■日本には関係ないのでは? |
関係大ありです。
この会社は5年間で3400トンの餃子の具を製造しています。
すべてこの会社からではないでしょうが、韓国から日本へは2003年の1年間で864トンのギョーザが輸出されています。
今年5月までで437トンほどが輸出されていたそうです。
また、件の会社から具を購入している会社は、「生ゴミを使った具材は日本やアメリカなどの輸出用である」と発言してます。
また、厚生労働省の調べで少なくとも韓国側から輸入している企業があることが判明しました。
その企業が汚染された具を輸入したかどうかはわかりませんが、自衛すべきでしょう。
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■どの企業が韓国から輸入しているかわかりますか? |
具体的な企業名は、発表がないのでわかりません。
ただ、日本冷凍食品協会による生産国別主要品目で韓国はギョーザが挙げられているのをみても、それなりの量が輸入されているとみたほうがよさそうです。
ニッスイが韓国企業のトンウォン(東遠)F&Bと提携しており、その前身のトンイル(東日)冷凍食品が韓国政府から追加調査対象となっています。
また、ニッスイはディズニーシーのオフィシャルスポンサーとなっており、ディズニーシー内でホライズンベイ・レストランを提供しています。
この中のメニューにギョーザがあります。
自衛するに越したことはないでしょう。
ただし、原材料も製造も国内でやっているという宣言のあったメーカーであれば安心なのではないでしょうか。
特に今回の事件に際して素早く反応があった企業の一覧も書いておきますので、参考までにどうぞ。
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■どう対策すればいいの? |
まず、厚生労働省は2004年6月9日をもって暫定的に韓国産のギョーザ、ギョーザの具の輸入を停止しています。
しかし、それ以前は輸入されているので気をつける必要があるでしょう。
多くの場合、冷凍食品として利用されているものと考えられます。
とりあえず韓国製と表記されているものは食べないことです。
また、この具は韓国内で中華まん(肉まん)にも流用されているということなので、冷凍製のものを購入する場合は同様に気をつけたほうがいいと思われます。
さらに、具を輸入して加工したのが日本や他の国である場合、原産地の表記は韓国とはなりません。
どうしても不安な場合は、冷凍食品の会社に具の輸入元を訊ねたほうがいいでしょう。
また、外食産業も多く輸入先になっていると考えられます。
当分、外食で国産という確約がないギョーザは避けたほうがいいかもしれません。
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■加熱すれば大丈夫? |
加熱すれば細菌・大腸菌の類は死滅します。
しかし、ほとんどの場合それらが出した毒素は分解されません。
細菌の存在よりも、こういった毒素の存在が食中毒の原因となります。
……まあ、細菌がいること自体もいやですが。
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■腐った大根を使っていなければ大丈夫? |
今回の報道で、大根が腐っていたことだけが問題なのではありません。
廃井戸の汚水(ほとんどヘドロ状態だったと思ってください)で塩抜きしていることにも大きな問題があります。
むしろ、この廃井戸から病原性の細菌・大腸菌が多く検出されていることのほうが問題ではないかと感じます。
画像の左上のカットが廃井戸からの水ですが清潔という言葉からは程遠いものだったと思ってください。
どちらにせよ、この会社からの具を利用してる場合は危険だと思われます。
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