現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 社会
  4. その他・話題
  5. 記事

豪雨の奄美、地元FMフル回転 被災者、方言で励ます(1/2ページ)

2010年10月24日7時30分

印刷印刷用画面を開く

Check

このエントリをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 このエントリをdel.icio.usに登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをBuzzurlに登録

写真:被災者向け情報を読む中原優子さん(左)と元井庸介さん=23日、鹿児島県奄美市名瀬のディ!スタジオ被災者向け情報を読む中原優子さん(左)と元井庸介さん=23日、鹿児島県奄美市名瀬のディ!スタジオ

写真:被災者向け情報の収集をする麓憲吾理事長(左から2人目)やスタッフ=23日、鹿児島県奄美市名瀬のディ!スタジオ被災者向け情報の収集をする麓憲吾理事長(左から2人目)やスタッフ=23日、鹿児島県奄美市名瀬のディ!スタジオ

 鹿児島県奄美大島の豪雨災害で、奄美市名瀬のNPOが運営するコミュニティーラジオ放送局「あまみエフエム ディ!ウェイヴ」(77.7メガヘルツ)が大活躍している。交通が遮断され電話がまったく通じないうちから唯一の情報源として、孤立した被災者を24時間励まし続けている。

 「被災者のみなさん、もうしばらくの辛抱ですのでキバティクリショレ(頑張ってくださいね)」

 23日昼過ぎ、パーソナリティーの中原優子さん(38)は、復旧作業の進み具合や給水ポイント、気象情報、リスナー(聴取者)から電話・メールで届く励ましのメッセージなどを紹介した後、奄美方言で語りかけた。

 ラジオ局は奄美市のNPO法人「ディ!」が2007年5月に開局。島北中部を放送エリアに、ふだんは身近な話題や島出身歌手の歌などを流している。09年に奄美市と災害協定を結び、台風時などは24時間態勢の特別番組で災害情報を提供してきた。

 豪雨災害でも20日昼から特番に切り替えたが、数日に及ぶ情報発信は初めて。総勢11人のスタッフが手分けして市対策本部に張り付いたり、行政機関に問い合わせたりして情報を集めるほか、リスナーからも被災や道路渋滞などの情報が寄せられる。NPO理事長の麓(ふもと)憲吾さん(39)が、その内容を見て選んだ上で、3人のパーソナリティーが交代で読む。

 オペレーターの元井庸介さん(28)は、豪雨による濁流や土砂にのまれた奄美市住用(すみよう)町城(ぐすく)出身。両親と連絡が取れず、不安を抱えて放送を続けたが、22日朝、父が無事を知らせに来てくれ、うれしくなった。「(以前から)台風の時はラジオが頼りだった。被災している人がどんな情報を聴きたがっているのか、わかっているから、励みになるような情報や歌を流したい」

前ページ

  1. 1
  2. 2

次ページ

関連トピックス

PR情報
検索フォーム

おすすめリンク

女子学生は困っていた。男子が手も握ってこない。そんな男子学生を取材してみると。

学校で孤立し、着任から6カ月で死を選んだ女性教師。その姿から浮かんだものは…。

がん治療が男性に与える影響。治療の後にどんな性生活が送れるのか。大切なことは…。


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内 事業・サービス紹介