「韓国人にとって赤トウガラシは『火の発見』並み」(下)

米人類学者シドニー・ミンツ教授

■食の人類学

 「もし、フランスとドイツにジャガイモやトウモロコシがなかったら、イタリアにトマトがなかったら、韓国に赤トウガラシがなかったら、人々の食は今とは懸け離れていたはずだ」。29日の講演では、人間が植物栽培や動物飼育を始めたことは、内燃機関の発展や精製された化石燃料の使用といった技術革命よりも重要な業績であると説く。世界の至る所で、全人類の努力により成し遂げた栽培と飼育は、「火を手に入れたこと」に匹敵するほど人類の生活を変えた。

 もう一つ、人類の食生活を変えたのは、19世紀に約1億人に達する人々が海を渡ったことだ。これにより人々の食は根本的に変化したが、中でも米国は動物性タンパク質の大量消費国になった。米国は世界最大の大豆生産国でありながら、大豆は食べず、飼料や油を作り、牛を飼育し調理する。ミンツ教授は「増加する人口、減少する土地資源、衝撃的なエネルギー使用などが全世界の食糧の未来に深刻な問題を投げ掛けている」と話す。

 2000年にスタートした「碩学連続講座」では、昨年までにキム・ジェグォン米ブラウン大学碩座(せきざ)教授=寄付金によって研究活動を行えるよう大学の指定を受けた教授=(哲学)、ボルフハルト・パネンベルク・ドイツ・ミュンヘン大学名誉教授(神学)、ダニエル・デネット米タフツ大学教授(認知科学)、モーリス・ゴドリエ・フランス高等社会科学院長(経済人類学)、チョン・ジェシク米ボストン大学碩座教授(宗教社会学)、マイケル・ルース米フロリダ州立大学碩座教授(生物学・哲学)、キム・ウチャン高麗大学名誉教授(英文学)、フィリップ・キュン米ハーバード大学碩座教授(中国史学)、スン・ゲホ米テキサス州立大学碩座教授(哲学)、ロナルド・ドウォーキン米ニューヨーク大学教授(法哲学)、イ・テス仁済大学碩座教授(哲学)を招き、11回の講座を開いてきた。

金翰秀(キム・ハンス)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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