劇的幕切れにファン総立ち　地鳴りのような歓声

　「本当に強い」。プロ野球セ・リーグのクライマックスシリーズ（ＣＳ）ファイナルステージを２３日、劇的なサヨナラ勝ちで制し、日本シリーズ進出を決めた中日ドラゴンズ。ナゴヤドーム（名古屋市東区）のファンは総立ちになり、ドーム内は地鳴りのような歓声に包まれた。

　９回表に２点差をいったん追いつかれる厳しい展開。ナゴヤドームいっぱいに詰め掛けたファンが声をからして声援を送る中、和田一浩選手の強烈なライナーがレフトの頭を越えた瞬間、スタンドからは色とりどりの紙テープと紙吹雪が一斉に投げ込まれた。

　「とてもいい試合だった。ドラゴンズは本当に強い。（日本シリーズは）千葉にも応援に行く」。名古屋市の無職藤田伸男さん（７９）は両手を上げて大喜び。負けた巨人に対しても「楽には勝てなかった。さすが昨年の覇者だ」とたたえた。

　一方、レフトスタンドの巨人ファンは意気消沈。愛知県春日井市の会社員吉川貴志さん（３３）は「残念だが、最後によく追いついてくれた。感動したし、来年も頑張ってほしい」と満足そうに話した。