元広島・ルイスで歴史的Ｖへ　「重圧はない」第６戦先発

　チーム初のワールドシリーズ進出はこの男の右腕に託された。元広島のルイスだ。この日は本拠地に戻ってじっくりと調整。記者会見に臨んだルイスは緊張した様子もなく口を開いた。

　「特別な重圧はない。いつも通りの投球をするだけ。ワールドシリーズ進出まであと１勝なんだ。それをつかみにいくだけだ」

　第２戦では初戦の嫌な逆転負けを吹き飛ばす快投。球団初のリーグ優勝決定シリーズ勝利をもたらした。一昨年、広島に入団した当時は「日本でキャリアを全うするつもりだった」というルイス。広島在籍２年間で投球術に磨きをかけ、メジャー復帰した今季は堂々の２ケタ勝利も飾った。そして、開幕前に目標に掲げたワールドシリーズの舞台は目前に迫っている。

　「あのころ（広島時代）、今の状況にいることは考えられなかった。米国で投げる機会をくれた球団に感謝している」。レンジャーズへ恩返しの気持ちを忘れたことはない。ルイスが強力ヤンキース打線を再度封じ、球団の新たな歴史の扉をこじ開ける。