新潟県中越地震から６年　ドラム缶の鐘で黙とう

新潟県中越地震から６年を迎え、地震発生時刻に鳴らされたドラム缶製の「希望の鐘」

　　新潟県中越地震から６年を迎えた被災地では２３日夕、地域ごとに追悼式が営まれた。旧山古志村（長岡市）は闘牛場で開催。地震発生時刻の午後５時５６分、かつて仮設住宅で除夜の鐘の代わりにしたドラム缶製の「希望の鐘」を鳴らし、住民ら約３５０人が黙とうして犠牲者を悼んだ。

　鐘は地震が発生した２００４年の暮れから０６年まで大みそかや追悼行事で使われ、住民に親しまれた。式に参列した５７歳農業男性は「仮設住宅にいたころは不安がいっぱいで、鐘をついたら涙が出たこともあった」と振り返った。

　水没した木篭地区の７０歳男性は「被災当初は自分たちの復興で精いっぱいだったが、最近はやっと人を迎え入れられるような山古志に戻ったような気がする」と話した。

　震度７を観測した旧川口町（長岡市）の公園では、地元の中学生が広場にろうそく約３０００本を並べ「にいがたから　みんなえがおに」という文字を夕闇に浮かび上がらせた。地震発生時の支援に感謝するメッセージカード付きの風船６００個を、子どもたちが空に放った。

（2010年10月23日22時19分  スポーツ報知）

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