2010年10月23日22時57分
【ロンドン=伊東和貴】イラク戦争を巡る米軍などの機密情報を暴露した民間ウェブサイト「ウィキリークス」の創設者ジュリアン・アサンジュ氏が23日、ロンドンで朝日新聞のインタビューに応じ、「イラク戦争はウソで引き起こされ、ウソで続けられた。真実を暴く必要がある」と述べ、今後も米軍の機密公開に踏み切る考えを示した。
アサンジュ氏は今回の文書の意義について「イラクのあらゆる街角で、大量殺害が起きていたことを示した。報告されないような何十万もの小さな死が戦争の悲劇だ」と指摘。「民主国家は戦争の際に常にウソをつく。だが、民主主義の下では真実を暴くことで戦争を防ぎ、ただすことができる」と語った。
これに先立つ記者会見では、文書の公表に際して多数の個人名を削除したと説明し、「いかなる個人にも危害が及ぶことはないと確信している」と述べた。また、ウィキリークスの報道担当は7月に続き、アフガニスタン戦争を巡る米軍の機密文書約1万5千件を近く公表する方針も明らかにした。