[PR]
ニュース:国際 RSS feed
「徳陽では何もなかったと報道を」拘束記者に中国公安職員 当局ピリピリ・・・肌で感じる (1/2ページ)
このニュースのトピックス:中国
【徳陽(中国四川省)=河崎真澄】学生らがインターネットで反日デモを呼びかけていた中国四川省の徳陽市で23日、記者(河崎)を含む日本人記者ら数人が公安当局に身柄を拘束され、現場での取材活動を妨害された。中国各地での反日デモを押さえ込むと同時に、国内外、とりわけ日本のメディアを警戒し、報道規制に躍起になっている現状を肌身で感じた。
記者は、現地時間正午(日本時間午後1時)すぎから約2時間にわたり屋内に閉じこめられ、その後、公安当局の車で徳陽市郊外に運ばれ、市外に直ちに立ち去るよう命じられた。
記者が、デモ集合場所に指定されていた市中心部の文廟(びょう)広場の周囲を、ゆっくり歩きながら取材していると、公安職員を名乗る男2人がパスポートの提示を求めてきた。新聞記者と分かると、直ちに取材を中止させ、車に押し込むようにして身柄を拘束した。
連行された先は、付近のホテルとみられる建物に臨時に開設したという公安当局の取調室だった。すでに日本の記者数人と欧米人とみられるカメラマン1人がおり、全員パスポートや記者証を入念にチェックされて、外出を禁じられた。この間、携帯電話やパソコンの使用などは禁じられなかった。
拘束した理由について、幹部とみられる公安職員は「日本人の安全を確保するための措置だ」と説明した。すぐに解放するよう交渉したが、午後2時近くまで部屋に閉じこめられた。