概要：
配給：東宝　公開年：1987年　上映時間：73分

『風魔一族の陰謀』は、ルパン三世シリーズ初のOVA作品です。1987年に発売された後、同年12月に劇場で公開されました。

この作品の大きな特徴は、ルパン役に古川登志夫氏、次元役に銀河万丈氏を起用するなど、今までお馴染みだった配役を一新している点です。その後TMSで制作されたテレビスペシャルではお馴染みの配役に戻っているため、ルパン三世シリーズ中メインキャラ５人の配役が一新されたのは、本作品が唯一となります。
そのほかに舞台が日本であること、物語が五右エ門を軸にして展開する点も、この作品の特徴です。

当時、主要スタッフは舞台になる飛騨高山のほか、京都・姫路近辺をロケハンし、作品の雰囲気作りを固めていきました。物語の展開については、脚本を出来る限りシンプルにまとめ、担当スタッフ数名が絵コンテの制作段階で自由にアイデアを出しあう形をとっています。制作形態が通常と異なることもあり、スケジュールは厳しいものになりました。そんな中、大塚康生監修の下で作画スタッフはのびのびと実力を発揮しており、キャラクターやメカが画面狭しと動き回っています。特にFIAT500とパトカーによるカーアクション、五右エ門の剣さばきは必見です。

2003年10月24日には、本作品のDVDが発売されました。

一方、風魔一族は、ルパンの宿敵・銭形警部を呼び寄せる。銭形はルパンが死亡したと思いこんで警察官を引退し、頭をまるめて寺に入っていたのだ。しかしルパンが生きている事を知るやいなや再び勢いを取り戻し、ルパン逮捕に燃えるのだった。
壺と紫の交換場所である機関車整備庫に銭形警部が乱入したことで、壺は風魔一族に、紫はルパン達の手に戻る。墨縄家の財宝から手を引けと迫る五右エ門だが、壺の秘密をすでに解読していたルパンは財宝を手に入れようと動き出す。墨縄一族の財宝は、ルパン、風魔一族、どちらの手に渡るのか！？