県信用組合(安中市原市、松井誠理事長)は22日、元支店長の男性(47)が顧客の預金計2080万円を不正に引き出し、着服していたと発表した。元支店長は「金はパチンコに使った。多重債務状態だった」などと話しているという。被害額は家族や親族が弁済したため刑事告訴は見送った。既に退職済みだが、退職金約1300万円は訴訟で返還を求めているという。
同信組によると、元支店長は富岡市や甘楽郡内の支店に勤務していた09年1月から今年4月、顧客3人の預金を不正に引き出した。
今年3月、取引先からの申告で調査を始めたが、元支店長は結果が出る前に依願退職した。同信組は「本来なら懲戒解雇にすべきだったが、調査が間に合わず、退職金を支払ってしまった。今後の裁判で取り戻したい」と話している。【奥山はるな】
毎日新聞 2010年10月23日 地方版