NHK広島県のニュース　広島放送局

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強制連行の和解記念碑除幕式

太平洋戦争中に中国人が強制連行され発電所の建設のため過酷な労働を強いられた安芸太田町の現地に、この歴史を伝える記念碑が完成し関係者が集まって除幕式が行われました。
記念碑は安芸太田町にある安野発電所の敷地内に完成し当時ここで働かされ今では８０代後半になった中国人５人や遺族など関係者１００人が参列して除幕式が行われました。
太平洋戦争中の昭和１９年におこなわれたこの発電所の建設工事を巡っては中国人の元労働者らが、強制連行され過酷な労働を強いられたとして西松建設に賠償を求めました。
裁判では中国人側の敗訴が確定しましたが去年、西松建設があらためて企業としての責任を認めて謝罪し補償のための基金に２億５０００万円を支払うことで和解が成立しています。
除幕式で裁判の原告だった邵義誠さん（８６歳）は「感動的で歴史的な時の証人になることができた。これで日中の真の信頼を築くことができます」と挨拶しました。
記念碑は基金の一部を使って中国人側と西松建設が共同で設立したもので「安野中国人受難之碑」と刻まれ両脇には強制連行された中国人３６０人の名前が記された碑が並んでいます。
式典の後、邵さんは「記念碑ができたと亡くなった同志に報告できるのが一番嬉しい」と涙ながらに話していました。

10月23日　19時05分

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