ウィキリークス、イラク戦争の米軍機密文書40万点を公開

2010年 10月 23日 16:58 JST
 

 [ワシントン 22日 ロイター] 民間の内部告発サイトのウィキリークスは22日、イラク戦争に関する米軍の機密文書約40万点をインターネット上で公開した。米軍がイラク当局による虐待などの事実を知りながら、調査を行わなかったことなどが含まれている。

 ウィキリークスは7月、アフガニスタン駐留米軍などの機密文書7万点以上を公開して議論を巻き起こしたが、今回の情報公開はそれを大幅に上回る規模。米当局者は、こうした機密文書の公開により、米軍兵士やイラク側の協力者が危険にさらされると非難している。

 米国防総省のモレル報道官は「ウィキリークスが法律に背いて情報を流出させるように個人に働きかけ、傲慢に機密情報を世界と共有することを遺憾に思う」と語った。

 ウィキリークスは今回、イラク戦争に関する2003年から2009年にかけての機密文書を公開。その中には、民間人の死者数が6万6081人だったとの記録も含まれている。

 同サイトの創設者ジュリアン・アサンジ氏 は、公開された文書は戦争犯罪の証拠だと主張。同サイトは声明で「民間人が検問で無差別に殺されたとの報告や、連合軍部隊によるイラク人拘置者への拷問のほか、屋根に反政府勢力と疑わしい人物が1人いるという理由で、米軍兵士が民間施設を丸ごと爆破した報告がある」としている。

 公開された文書によると、2007年には、米軍のアパッチヘリコプターが、投降の意志を示したイラク人2人を殺したケースもあった。また、イラク軍兵士が捕虜を処刑する場面を映したビデオの存在も明らかになったという。

 
 
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