厚生労働省は22日、周辺に医療機関がない「無医地区」が09年10月末現在、全国で705地区あり、04年末時点の前回調査に比べて82地区減ったと発表した。無医地区の人口は計約13万6000人で、前回より約2万8000人減った。
調査は通常5年ごとに実施。無医地区は71年以降減り続けているが、厚労省の担当者は「集落自体がなくなったケースもあるとみられ、医療体制が改善したとは必ずしも言えない」と説明している。
厚労省によると、半径4キロの範囲に50人以上が暮らす地区のうち、車などを使っても1時間以内に医療機関(歯科医を除く)を受診できない地区を無医地区として集計した。
都道府県別では、無医地区が増えたのは12府県。減ったのは25道県で、うち佐賀県は無医地区がなくなった。5県は増減がなく、5都府県は前回と同様、無医地区がなかった。最も多かったのは北海道で101地区、広島県が53地区で続いた。
厚労省は同日、歯科医がいない地区の集計結果も発表。04年より116少ない930地区だった。
毎日新聞 2010年10月23日 11時33分