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石原知事が築地市場移転を決断 「昭和の宿題に区切りつける」
このニュースのトピックス:東京都政
施設が老朽化している築地市場(東京都中央区)の豊洲地区(江東区)への移転問題で、東京都の石原慎太郎知事は22日の定例会見で、「議会の議論を踏まえて豊洲移転を進めていくことを決断した」と述べ、都議会最大会派の民主などが土壌汚染などを理由に反対していた用地購入のための移転関連予算1281億円の執行を表明した。
これで、都が計画する平成26年度の新市場開場に向けて大きく前進する。ただ、民主など3会派が同日、執行に抗議する談話を発表。来年度予算案などをめぐり都は難しいかじ取りを迫られそうだ。
石原知事は同日の会見で「(民主党が主張する)現在地再整備案はすべてが順調でも十数年かかる致命的な欠点が明らかになった」「わずかな震度の地震でも屋根の一部が落下するまで老朽化し、お世辞にも清潔とはいえない」などと指摘。そのうえで、「議会がダラダラと決めかねるのなら、知事が歯車を大きく回すしかない」と語った。
豊洲地区で判明した土壌汚染問題については「日本の先端技術を活用した手法を整えて、今後とも万全を期す」とし、汚染物質の除去に自信を見せた。
築地市場移転は昭和60年ごろに議論が始まった。石原知事は再整備を「昭和からの宿題」と位置付け、一刻も早い問題解決を最優先した格好だ。
石原知事は来春の都知事選への4選出馬について明言を避けているが、民主が候補を擁立すれば移転の是非も争点に浮上しそうだ。
一方、民主の大沢昇幹事長は同日、「大変な憤りを感じている。移転を強引に進めるのであれば今後の関連議案には厳しい対応をせざるを得ないと断言する」とのコメントを出した。