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【高橋昌之のとっておき】尖閣問題 前原外相まで「弱腰」か (3/4ページ)
前原氏は「民主党きっての保守政治家」と言われ、私も外相就任には期待しました。しかし、記者会見での回答はそれを裏切るものでした。前原氏は14日の凌雲会で「国会議員は体を張って(尖閣諸島を)実効支配していく腹づもりを持ってもらいたい」と述べましたが、記者会見でそれを問うと「グループ内での発言について言うつもりはない」と回答を避けました。グループの議員には「体を張れ」と言いながら、自分自身は体を張るつもりはないのでしょうか。
前原氏と親しい議員から「前原さんは格好のいいことを言うが、実行が伴わないんだよね」と聞いたことがありますが、やはりそうなのでしょうか。前原氏は各報道機関の世論調査でも「ポスト菅」の一番手にあげられ、次期首相になるかもしれないだけに、そうだとしたら残念なことです。
菅政権において外交の責任者は前原氏です。しかし、「影の総理」といわれている仙谷由人官房長官が、外交も含めて主導しているように見えてなりません。前原氏が本当に「保守政治家」ならば、本領を発揮して外交で「前原色」を出してもらいたいと思います。
日中両政府間では関係改善に向けて、今月末に再度、首脳会談を行うべく調整が行われていますが、現在のような「弱腰」で会談に臨まれては、中国にも国際的にも誤ったメッセージを与え、国益を損なうだけです。それなら、会談はやらない方がましです。
今月5日の日中首脳会談でも、菅首相は中国の温家宝首相が「尖閣諸島は中国固有の領土だ」と主張したのに対し、抗議や反発はせず、「尖閣諸島は日本固有の領土だ」と述べただけでした。これでは、やはり中国の主張を「黙認」したことになり、国際的には尖閣諸島をめぐって日中間に領有権問題が存在するとの印象を与えたことになります。
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