ニュース:政治 RSS feed
【高橋昌之のとっておき】尖閣問題 前原外相まで「弱腰」か (1/4ページ)
尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件は、中国人船長の釈放後も中国国内で暴力的行為を伴った反日デモが頻発するなど、日中間の大きな懸案となっています。後で詳しく書きますが、尖閣諸島は日本固有の領土であって、中国が領有権を主張するのは明らかに誤った行動です。しかし、菅直人政権はこれに毅然(きぜん)とした対応ができていません。私はこのままいくと「外交的敗北」となり、将来に禍根を残すと懸念しているので、今回はそれをテーマに書きたいと思います。
私は19日、前原誠司外相の記者会見に出席し、尖閣問題への対応を質問しました。しかし、前原氏の回答は菅政権の中国に対する「弱腰ぶり」を示す内容でしたので、紹介したいと思います。やりとりは次の通りです。
ーー尖閣問題について聞く。外交では他の国にこの国は強く出れば降りるのだと思われてしまえば敗北だと思うが、まさに尖閣問題はその点が問われている。大臣は14日の凌雲会(前原グループ)の会合で尖閣問題について「国会議員は体を張って実効支配していく腹づもりをもってもらいたい」と発言したと聞いているが
前原氏 グループでの発言について言うつもりはない。
ーー発言したかどうかは別として、大臣自身は尖閣諸島の領有権を守るために体を張る決意はあるのか
前原氏 コメントは差し控える。
ーーでは、日本の領有権を守るということについて大臣の決意は
前原氏 答えをするとなると、東シナ海に領土権問題は存在しない。尖閣は日本固有の領土だ。
ーー中国では反日デモが頻発していて、暴力的行為を伴っているのは遺憾なことだが、これについて中国外務省は「日本の誤った行動への義憤は理解できる」という声明を出している。これを大臣はどう受け止めているか。また、これは明らかに誤った認識だから日本政府としては抗議をすべきだと思うが
前原氏 それだけですか、ご質問は。抗議活動においてスーパーのガラスが割られるなどの被害が生じている。(中略、日本が中国政府に申し入れた経緯を説明)。今般一部に破壊活動を伴う反日デモが行われたことは極めて遺憾だ。他方、日本政府としては双方の政府、国民ともに日中関係の大局にたって冷静に対応することが重要だと思っている。
ーー質問に答えていない部分がある。中国外務省の…
司会の外務省職員 すいません。ちょっと司会の指示に従ってください。関連の質問の方…。
(この後、他社の記者が質問し、改めて再質問)
ーー先程質問した中で、中国外務省報道官の声明への受け止めと、抗議は行っているのかということについて答えがなかったので、改めてうかがいたい
前原氏 あのー、理解はできません。それだけです。
ーー抗議はしないのか
前原氏 まあ、自然発生的にインターネットを通じて呼びかけて集まったものですよね。ですから、その破壊活動、邦人保護については強く申し入れをしている。
このニュースの写真
関連ニュース
- 【高橋昌之のとっておき】小沢一郎の最終決戦はまだ続く
- 【高橋昌之のとっておき】「脱小沢」の菅政権は短命の予感
- 【高橋昌之のとっておき】民主党は代表選で変われなければ政権失う
- 【高橋昌之のとっておき】小沢氏の出馬は政治生命かけた最終決戦
- 【高橋昌之のとっておき】疑問だらけの16日付朝日新聞社説
- 【高橋昌之のとっておき】早くも与党ボケ 民主党の消極的菅首相続投論
- 【高橋昌之のとっておき】自民党は参院選勝利も出直し的党改革を
- 【高橋昌之のとっておき】自民党こそ政権奪回の近道「参院改革」要求を
- 【高橋昌之のとっておき】保守勢力の結集、再興に期待する
- 【高橋昌之のとっておき】菅政権誕生、「脱小沢」に潜む小沢戦略