中島美嘉、活動休止　１０周年記念ライブなど全てキャンセル

耳の病気の治療のため活動を休止する中島美嘉

　歌手の中島美嘉（２７）が耳の病気のため活動を休止することが２１日、分かった。２２日午前０時に公式ホームページで発表。所属レコード会社によると、両耳の「耳管開放症」の悪化が原因で、数年前から耳に違和感を覚えていたという。

　２２日のテレビ朝日系「ＭＵＳＩＣ　ＳＴＡＴＩＯＮ」をはじめ、テレビ、ラジオ計４番組の出演は急きょキャンセル。今月３０、３１日に大阪城ホールで、１１月５、６日に日本武道館で予定していた１０周年記念ライブも中止が決まった。アルバム「ＳＴＡＲ」は２７日に予定通り発売される。

　中島はＨＰで「これまで数年、耳の違和感と向き合いながらお仕事をさせて頂いていましたが、納得できる歌が歌えない位に悪化してしまい治療に専念したい」と説明。０１年１１月７日にシングル「ＳＴＡＲＳ」でデビューから１０周年目前でのトラブル。しかも自身初の武道館を中止せざるを得ない状況に悔しさをにじませた。

　活動再開の時期については未定だが、「体は元気です」としており、来春に予定している全国ツアーをめどに復帰を目指す。すでに収録済みのテレビ番組はそのまま放送予定。ライブのチケットの払い戻しについては２６日にＨＰで詳細を発表する。

　耳管開放症は耳がふさがった感じがしたり、自分の声が耳に大きく響いたりする症状があるという。耳の病気では、女性歌手では浜崎あゆみが２０００年６月に左耳の突発性内耳障害のため一部公演を延期。０８年には「左耳が聞こえなくなっている」と告白した。００年９月にはロックバンド「Ｄｉｒ　ｅｎ　ｇｒｅｙ」（ディル・アン・グレイ）のボーカル・京（キョウ）が突発性難聴でコンサートツアーを延期。俳優の萩原聖人も同病で０１年１月に舞台を降板した。

　中島美嘉のコメント全文　
  今回、耳の不調により少しの間、歌うお仕事をお休みさせて頂きます。これまで数年、耳の違和感と向き合いながら、お仕事させて頂いていましたが、十周年を迎える今、納得できる歌が歌えない位に悪化してしまい、治療に専念したいと思います。ただ、体は元気です。耳だけが不調で、歌手として悔しい限りです。ライブ等を楽しみにしていてくださったファンのみなさま、応援してくれているみなさまに心から申し訳ない気持ちでいっぱいです。１日でも早く、またみなさまに歌を届けられたら幸せです。

　◆耳管開放症（じかんかいほうしょう）鼻の奥と耳をつないでいる耳管が常に開きっぱなしになるために起こる病気。体重の急減やストレスなどが原因に挙げられる。症状は、耳の閉そく感、自分の声が大きく聞こえる自声強聴、自分の呼吸音に悩まされたりする。最近、増加傾向にあり、女性がやや多い。治療法は、漢方薬や耳管周囲への脂肪やコラーゲンの注入など。