西岡、真っ赤な勝負Ｔ！Ｖ５防衛へ闘志…ＷＢＣ世界Ｓバンタム級戦

服を脱いだ挑戦者・ムンロー（右）の割れた腹筋に目をやる西岡

　◆報知新聞社後援プロボクシング「エキサイトマッチスペシャル“ＴＨＩＳ ＩＳ　ＢＯＸＩＮＧ”」　▽ＷＢＣ世界スーパーバンタム級タイトルマッチ（２４日・両国国技館）　王者・西岡利晃（３４）＝帝拳＝が、深紅の勝負ＴシャツでＶ５防衛へ闘志を示した。２１日、都内で予備検診が行われ、指名挑戦者レンドール・ムンロー（３０）＝英国＝と約３か月ぶりに対面した。座右の銘が刻まれたＴシャツは前回の指名試合、昨年５月のジョニー・ゴンサレス（メキシコ）との防衛戦前に作製し、敵地まで持って行ったもの。縁起物を身にまとい、２度目の頂上決戦を制する。

　闘争心が形となってあふれ出る。写真撮影でシャツを脱ぎ、ド迫力ボディーであおってくるムンローに西岡は苦笑い。熱視線にも反応しない。Ｔシャツからシューズまで全身赤ずくめ。「体調面、ボクシング、精神面すべてが最高の状態です」。目は笑っていなかった。

　赤が勝負カラーだ。過去の防衛戦前も上着は赤だったが、Ｔシャツは白地。今回は肌に触れるシャツまでも赤にした。

　このＴシャツは昨年５月のメキシコでのゴンサレスとの指名試合の前に知人に作ってもらった。敵地に持参し、３回ＴＫＯ勝利を収めた。２度目の指名試合へ向け、縁起がいいシャツを披露。この一戦にかける思いが強くにじみ出た。

　昇り竜をあしらったデザインで「この道より生きる道なし」の言葉も書き付けられている。０８年９月の王座獲得前に、富士山を題材とした作品が有名で懇意にする画家の山本集氏（７０）から送られたメッセージだ。

　「この言葉を胸に頑張って王座を取った。これからもこの気持ちでやります」と王者。ムンローとは今年７月に渡英した時以来の再会だが「特に印象はない」と無関心を貫いた。脇目もふらず、真っ赤に燃える心で勝利に突き進む。